政府がお金を出す国ほど経済成長する、というグラフ
このグラフの話題です。
他にも期間やサンプル国が異なるグラフが種々あり、ネットに出回っています。
日本の貧困元年1997年以降、中華人民共和国も記された別グラフ
経済成長の秘訣って政府がお金を出すだけ?
それだけのことです。
考えてみれば当たり前のことです。
動物のオリの中に置くエサの量です。エサが多いほど生き物は繁栄します。
エサを増やさなかったり、オリの外に増やしても、弱って死んでいくだけ。
エサを減らされた動物は、行動力や活動力が落ちて、出産もしなくなる。
日本人にはついていけない話か
このグラフが意味するのは、政府がお金を国民に多く渡した国ほど、経済が活発になり、成長率が高くなる当たり前の姿です。
政府の公金が多いほど、GDP上昇率が高くなり、近代化、富裕化、先進国化のスピードが速い。原理のとおりのグラフです。
政府がお金を多く出せば、ブラック企業やら、詐欺や売春や強盗殺人や放火テロ、臓器や覚せい剤や児童売買も抑止でき、国家の荒廃や転落から遠ざかる原理といえます。
それって逆の関係だったりしない?
相関関係はあれど因果関係はどうか、疑ってみるのも意味があるかも知れません。
「政府が公金を多く出す国ほど、GDPが大きくなる」。の、正の順序があります。
これをひっくり返して、
「GDPが大きい国ほど、政府が公金を多く出せる」と、逆の順序も疑われますね。
そこを検証してみます。
本当は、政府の出資が先なのか、経済成長が先なのか
逆転させて「経済成長した国ほど、政府がお金を多く出す」との解釈は可能か。
経済成長した国は、お金がいっぱいあるわけで?
「原因不明の経済成長が偶然起き、結果政府がお金持ちになる」。
「そのお金をじゃぶじゃぶと、国民に対して出せるようになる」。
という順序も考えられますね。
どうなんだろ?
「そりゃ、経済成長しているからお金が増えるテンポが速いわけで、政府がお金を国民に投げ与えるテンポも自ずと速くなって当然だ」。
この解釈は可能なのか。
さて、このクイズが解けますか。
政府出資は先に来るに決まっていて、考えるだけ無駄
このように因果関係をひっくり返す弁論は、世間によくあるのです。
「君がスポーツ全般が苦手なのは、スポーツを全くやらないせいだ」。
「皆が薄着をしている日は、不思議と気温が高くなる」。
「稲が倒れたせいで、強風が吹き荒れた」。
「離婚すりゃ、夫婦仲も冷えるさ」。
あるある、因果関係をもてあそぶ詭弁
「日本政府がお金を出さないのは、日本が経済成長していないからだ」。
という逆立ちした現象は、現実に存在するのでしょうか。
ありそうな気も、うーん
逆の順序は、あるわけがないのです。
「経済成長したからこそ、お金を出せた」は、根本から間違った解釈です。
あると信じたら、脳内に構築した架空の世界に暮らしていますよん。
「経済成長が起きた結果、政府がお金を多く出せる」は、勘違いの妄想です。
なぜ?
それは、財源論だからです。
・ 歩行の間違い解釈 = 歩くから足を前に出せる