大阪都構想のデメリットは、財源論の緊縮財政でジリ貧
大阪都構想のキーワードは、主に四つです。
・ レントシーキング
・ 一帯一路
・ 財源論
大阪府全体がかなりよくなったと評判だが?
今は超強力な大阪市が団結できるからで、政令指定都市強しの証明です。
豊臣秀吉以来のブランド力を、これから壊していく構想です。
なぜわざわざ壊すの?
レントシーキングです。外資を招いて、大阪市の公共資産を売却します。
大阪特別区の資産を、海外ファンドへ移転します。
大阪都構想は府と市の二重行政が発端だが
大阪商圏の低迷原因は、日本のデフレ不況です。
商業の街だけに、国策の緊縮財政と消費税増税を受け、買い控えが強く出ました。
たったそれだけの話?
地方が傾いたのは、政府が地方交付税交付金を減らしたからです。理由はPB黒字化。
大阪のみ一人負けの愚か者と思ってはだめ。大阪以外もしっかり低迷しています。
・ 大阪の税収不足は、デフレ不況と貧困促進が直撃
・ 大阪の財政悪化は、地方交付税交付金削減が直撃
・ 大阪の企業脱出は、東京一極集中優遇投資が直撃
二重行政は関係ない?
世界の全都市が多重で、県と市町村、国と県も入れ子の関係で、カバーし合うだけ。
なら都構想の目的は何?
大阪府は2012年に、借金オーバーの赤字自治体「起債許可団体」へ落ちました。
府の借金返済に、黒字の大阪市の資産をあてます。
政令指定都市でなくなる大阪特別区は、弱体化しない?
弱体化が目的です。陰の計画者がいます。
投資が減れば、かせぎも減ります。20ある政令指定都市の最古のエリートが大阪市で、年間予算3兆4千億円の活力は指定返上で衰えます。衰えさせる目的です。
政令指定都市は人口が多く、県並みのGDPを持つ市です。家庭でいえば、一番上の子が自立して親の手から離れます。自立の悲願が、さいたま市も熊本市もかないました。
特別区は地方債の発行権もなく、行き詰まります。それが目的です。
外資の参入はどういう意味?
国際資本が各地を買収する新自由主義経済とグローバリズムです。国際資本のエージェントが政党を企画し、議員を送り込みます。
政治は常に革命家に乗っ取られ、私物化されます。日本人はそこを理解しない。
コロナ禍中の住民投票は、市民が理解する前に判を押させるナチス方式です。
それはわかるが
都構想はショック・ドクトリンが手段です。平成デフレとコロナを利用。
公的資産を外資に売却するために、ベイエリア開発、民営化とPFIがセットです。
築いた大阪市の公共財を米中ファンドへ移転し、外国力で回すグローバル手法です。
ちなみに中華人民共和国の西日本移住計画に、大阪都構想が記されているそう。
地域共同体を壊し、地縁を分解、きずなを断ち、人権を縮小します。
民営化で安くなる?、高くなる?
郵便局でわかるように、最初に安くして、風化するとぐんと上げます。人は喜んで悲しむのは苦手で、郵政民営化の結果も大勢が向き合えませんよね。
民営化はサービス低下と有料化や値上げが「直ちに」でなく「後で」進みます。公式発表では10年はサービス料金でつなぐエサまき期間です。
その後は自己責任で、「時代が変わりました」と高負担を要求します。外資サルベージが稼働し、以後の住民は永年的に搾取されます。
世界各地で、バスや列車運賃や土地使用料や水道料金で、市民は泣いてきました。最初の約束を後で変更できる説明を小さい字で書いてあって。
なぜ大阪市だけ改革するの?
外資のターゲットが今は大阪市だからです。
たとえば中之島の土地を、投資ファンドなどの多国籍企業は欲しい。住民が自失状態で、大変革にあこがれ、ガードが甘い時が狙い目だから。
世界中の大規模資産を私物化し、私人が儲ける国際ビジネスです。
他の県は静観してるが?
政令指定都市を持つ福岡が何とか保ったのは、バブル後もバブル消費を続けて経済を回したからです。祭の乗りで飲んで食べて、歌って踊れの土地柄でしょうね。
福岡県立美術館と福岡市美術館に、福岡アジア美術館まで加えた観光コースがあります。箱物行政の課題はスタッフ不足であり、人選で観光資源がヒョイと増えます。
福岡は装備を減らさず、増やしたのです。スリム化の逆。
公共文化施設が二重三重にあると、観光パンフが充実します。京都のお寺みたいに。
モデルの東京都は今どんな状態?
東京23区には、戦前の東京市に戻りたい願望が今もあります。最も強いのが世田谷区。
東京市の解体は、真珠湾攻撃と原爆の中間の1943年でした。軍国主義。自治権と資産を軍の直轄にする目的でした。
東京市を都23区に変えるともちろん経済悪化するから、戦後の政府は「東京一極集中」の特典を与えました。東京の発展理由は「区だからやのうて、お金を投じたから」。
なぜ戦後に東京市に戻さなかったかは、一度壊せば戻せないから。区民の自己責任でない強制解体なので、戦後の政府が世話をやいたわけ。「あの時つぶしてごめんね」と。
大阪都構想の精神的支柱は、利権と既得権への憎悪感情
大阪都構想の最大の特徴は「憎悪」です。愛は出てこず、憎しみだけ。
悪口で威嚇して進める革命勃発です。
攻撃的で挑発的な勢いが、23年間のデフレ不況にやられてムシャクシャした、若い世代のうっぷん晴らしにフィットします。市民の分断と、激情型の劇場型。
賛成意見 = 反対者は既得権者だから、利権を守ろうと必死なだけだ
賛成意見 = デマの本を売りたい学者の言うことなど、誰も信じない
賛成意見 = 大阪を後戻りさせたくないなら、改革をじゃまするな
賛成意見 = 必ず成功する投資から引き返す馬鹿は、おまえだけだ
年齢層の分断はかなりすごい
不況続きで、気が短くなり、極端で過激な理想主義にとりつかれます。全てを投げ捨て、破壊しつくし、「新しい世界を」と叫ぶパニックです。
「政党の既得権をなくせ」。
「無能な公務員は切り捨てろ」。
「反対者は老害で、大阪の未来をつぶす敵だ」。
「これからは俺たちが支配者、反対者は出て行け」。
もうヤケクソか
過去のへたな政治への復讐心がふくれあがり、ふるさとをてんぷくさせたい思いが爆発。デフレに加えた新型コロナ肺炎で、集団ヒステリー状態です。
レントシーカーは、そこを逃しません。住民の憤怒を利用し、手玉に取る。
大阪市民の感情は、傷ついた子の「もう父母と縁を切りたい」と似ています。
父母の大切さを聞く耳はもうない。
大阪市の利権を排除した次に何がある?
こうなる = 海外の持ち株会社が主導し、新たに既得権で儲ける
こうなる = 危機を感じた富裕層は、隣県へ引っ越す
日本でただ一人、大阪だけが不調なわけはない
日本の低迷と、大阪の低迷は、同じ現象です。
大阪を好景気に戻す対案はあるの?
資本主義社会では、積極財政と減税しかありません。
・ 今ある円を回収しすぎる消費税を廃止し、庶民のマネーストックを増やす
・ 地方交付税交付金の額を1996年に戻し、庶民のマネーストックを増やす
お金と呼ぶエサの総量が足りず、国民が飢えて共食い状態なのです。
大阪府と大阪市に必要なものは・・・
減税なんて、誰も一度も言わないし
知識が抜けています。通貨発行権をそもそも知らない。
府も市も日本が金欠と信じ込んでるが
現代は、政府がボタンでお金を出す制度です。お金不足で泣くのは新喜劇。
ネグレクトされた大阪府は、配下の市に「カネを渡せ」と迫り、「家を出る」と言い、「隣のおっちゃんの外資に食わせてもらう」と自暴自棄です。
ひとつが、カジノの利権です。バクチとマネーロンダリングに手を出した。
市民はなぜコロッと引っかかる?
政府に寄生したレントシーキングは知能犯で、夢を語って酔わせるトークの才能です。
自滅する日本の資産を海外の手に移すために、組織的に動きます。