国債は政府貨幣であり、無料で発行できる自国のお金
各国の政府は打ち出の小づちを持つので、国家予算は無料で出せます。
国民のほぼ全員が、そこを勘違いしています。
その手順は?
財務大臣と財務省担当者とで「国債」を発行します。
・ 国債と呼ぶペーパーや、デジタル記録そのものが、お金に等しい
急ぎなら、国庫短期証券(従来は政府短期証券)を出し、後で国債と差し替えます。
国債を誰かが買います。都市銀行や地方銀行が主です。
その購入代金が、政府に入ります。
引き換えたお金を政府は何に使う?
政府の買い物は、土木系の建設が多いのです。交通インフラの道路や橋やトンネルなど。老朽化した交換や、地震への法律基準を強化した時の補強工事の助成も。
工事が多いほど、国民所得が増えて、災害の被害は減ります。
工事が多いほど世のお金が減ると、普通思うけど?
日本人の思考はあべこべです。
国債発行が多いと裕福な国になり、少ないと貧困な国になります。
幸いというか、災いというか、地震や噴火や台風が多い日本では、国債発行が増える宿命です。GDPを押し上げ、強国になりやすい。
確かにヨーロッパに津波は来ないし
土建政治が全盛の頃は、暮らしが安定して未来も明るく感じたのではないですか。
土建政治を馬鹿にして「コンクリートから人へ」を進めると目に見えて貧困化して、暗い未来とケチな人生観や、粗暴な国民性に変化したわけですよ。
何の不思議もない、当たり前の現象です。
国債の正体は、期日指定定期預金にそっくり
おもしろいことに、国債を買う側にはまるで定期預金の契約です。
預けて何カ月かごとに利息がもらえ、元利合計が増える期日指定定期預金と似ています。違いは国債自体を市場で売買できる点など。
国債を買う常連客は、国内の一般銀行や保険会社です。それら法人が定期預金口座にお金を置いて、政府に貸したかたちにします。
かたちだけで、銀行は政府に本当はお金を貸していません。
政府は打ち出の小づちを持つからです。
国が銀行から奪った金ではなかった?
国債は満期で返金され、償還(しょうかん)と呼びます。買入銀行の資産はトータル増えます。政府の保証人みたいになり堅実にお金が入ります。
日本の国債は利率が低い割には人気商品です。日本政府が世界一信用できる堅実さがあるからです。後で全額戻るし、利息をきっちり払ってくれるし。
経済界で誤解される国債
ところで国債に関して、経済学者の多くはめちゃくちゃに勘違いしています。国民が所持するお金を、政府に闇で貸したとの勘違いが代表です。
国債発行と聞けば「僕たち国民のお金を使い込むのをやめてくれー」と日本人は思いますよね。ひどい勘違いです。
勘違いは具体的に?
・ 国債の購入費は、子孫にツケを負わされている
・ 国債の購入費は、国民の銀行預金を回している
「国債発行で貧困化する」という間違った警告は、フェイク本の受け売りです。
本当は、円の金利を乱高下させない策として、全国の銀行が一枚かむだけです。
利息で日本が倒れる陰謀論も聞くが?
利息も含めお金は発行されるから、利息を惜しむ感情はお金の由来が間違いです。
「国債発行する職員の給与ももったいない」も同様、給与も国債発行で生みます。
国民は話にまるきりついて行けない?
日本に多い迷信は、日本国にお金を貸す者が宇宙にいて、ニラまれるというもの。
日本人はとかく、お金を借りるか盗む以外に浮かばず、発行元の日本政府が「作り足す」概念が浮かばない思考の硬直が激しい。
国債発行では国民のお金を奪わない?
新しく造幣します。ぞうへい。貨幣の発行という意味。
発行です。強奪ではなく、発行。はっこう。
は・っ・こ・う。
増やして国民に与えるのです。お金の移動ではなく追加です。
日本全体はマネーの総量が増えます。お金のピンポンではなく。
発行 ≠ すでにあるものを、借りるか盗むかして、リリースする
お金の総量は一定ではないから。
それだ、そう言われたらわかる
今の日本で起きている経済低迷は、国民所得が減り、物を買わない金回りの悪さです。
解決法は、国債発行の財政出動と減税だけです。それ以外の方法では解決不能です。
要は政府がお金を出せば国民一人の取り分も増える?
それを妨害するのは誰か。国民です。
国民は自分たちが納めた税金や銀行預金を、政府が奪っていると悩み、政府に出費削減を促しています。
「無駄を削減せよ」と。するとお金の発行は停止し、国内のお金は減ります。
改良工事を省いた福島原発も、案の定、思ったとおりに爆発しましたよね。
日本人は、何と戦っているのでしょう。
何と戦ってるの?
財源不足という、架空のつくり話の危機と戦っています。
国の財源は国債です。税金は財源ではない。
政府が国債で生むお金は、政府にとって借入金ではなく、自己資金です。
日銀当座預金がわかれば、国債発行もわかりやすい
さて、政府が発行した国債を一般銀行が買えば、お金の流れはどうなるか。
一般銀行も政府も、実は秘密口座を持っています。日本銀行の日銀当座預金です。国債の購入もその裏方でやりとりします。
それたまに聞く
三菱UFJや三井住友やみずほなどメガバンク(大型都市銀行)や地方銀行は、日銀当座預金に口座を持ちます。政府も口座を持ちます。
一般人は日本銀行に口座を持てませんし、送金もできません。
日銀当座預金は何をするもの?
日銀当座預金の役目のひとつは、銀行間の送金の調整です。A銀行の客がB銀行に送金すると、本当にB銀行にお金を送るのではありません。
裏方ですよ。裏方の操作。
A銀行の日銀当座預金を減らして、B銀行の日銀当座預金を増やします。
ゲームのディーラーみたい
一般銀行間の差分調整を、日銀側でやるわけです。裏でちょこちょこと数字をいじって、あの銀行からこの銀行へ何円と、お金の移動をコンピューターで代理的に行います。
国債発行と購入の時も、この方法です。
国債を買ったA銀行の日銀当座預金を減らして、政府の日銀当座預金を増やします。
こうして政府は、A銀行からお金を借りたかたちにします。かたちだけ。国債の代金は、後で政府からA銀行へ返します。A銀行は利子分だけ得します。
日銀当座預金は僕らの銀行預金とは別?
日銀当座預金の大部分は、日銀の打ち出の小づちで生んだお金です。
国民が働いた所得とは違うお金です。
政府が国債代金を返す時にお金はどうするの?
いい質問です。
政府はトンネル工事業者に払った後で、国民側の所得になった後ですね。
政府はまた国債を発行するのです。
それじゃ自転車操業!
いい答です。世界の全ての国が自転車操業です。
重ねて発行する国債を、借換債(かりかえさい)と呼びます。
この言葉を知らない人の話は信じちゃだめ。
止めずに回せば続く?
政府はお金を借りたのに、借りていないとの、大人の理解が必要です。
・ 返す目的で国債発行した合計残高を、政府は返さず総額を拡大する
日本国内で出現させたお金で、日本の業者にトンネルを、日本の山に掘らせて、日本人が毎日無料で通るという国内事業です。
国債の代金は銀行に戻るから、誰も何も失いません。でもトンネルは増えます。みなさんトンネルという資産をゲットした事実を、しっかり見落としますね。
お金で得た物品の存在をコロッと忘れて、損したみたいな言い方が多いですから。
政府が国債を発行して得たお金で物やサービスを買い物すると、銀行は儲かり、企業や商店は儲かり、社員やアルバイトの所得も上がるのです。
そこにじゃまが入る?
都市伝説と偽書にだまされて、カッカする国民がいます。
自分たちが働いたお金を、国に盗まれている被害妄想を叫びます。
政府が使ったお金を、後で国民が賠償する関係妄想も叫びます。
日本人てアホなの?
教育もまずかったのです。逆を教えてきたから。
日本は今、妄想で自滅的な貧困に落ちているところ。
「今はこういう時代だ」と言いますが、日本以外は好景気です。