自動車税が高すぎる問題を、正しく分析した論は皆無
自動車税の問題はひとつだけ、徴収する間違いです。
高すぎることだと思ってた!
日本は自動車王国です。メーカー数も多いし。
車が国内で多く売れるほど、日本経済は調子づきます。
ところが車に重い税金をかけて、わざわざ売れ行きを落としています。車の購入をやめる理由は車両価格や駐車場代以外に、かさむ税金が負担な人も多いのだし。
それは確かによく聞く
国産車メーカーは、国内の売れ行きが小さいから、輸出でがんばっています。しかし国内でも多く売れたら、開発費を国内調達でき、先進技術リーダーに近づけます。
多く売りたいし国の威信もかかる製品に、特別な税金を高くかけるのはなぜか。売れ行き不振に向かわせながら、不振を嘆くのは何なのか。
やはりあれ?
税金を集めて国の出費をまかなう勘違い。
財源論です。
自動車税が変に高いのは、財源だとする勘違いのせい
『007ダイアモンドは永遠に』のイギリス映画は、アメリカが舞台でした。ボンドカーは「マスタング・マッハワン」の2ドアクーペ車でした。
左右の片方2輪で走行する、スタントシーンが世界初らしく。
当時5752ccのV8エンジンで、日本にも輸入されました。そしてその自動車税は当時、年間14万8500円だったそうです(日本語版Wikipediaより)。
親子どんぶりが140円くらいの頃ですかね。
「車はぜいたくで危険で、国民の敵」という時代か。
今も高いの?
今その中古車を持てば、6000cc未満の自動車税は年10万1200円です。まだ高い。
税の高さはどうにかならない?
自動車関係の税額を、多少下げて済む話ではありません。
自動車取得税やガソリン税に、重ねて消費税がかかる「二重課税」も些末な話です。
何が焦点なの?
毎年の自動車税は「一般財源」、車検時の重量税は「道路特定財源」と区分が別です。
でも見てください。「財源」の語が使われているではありませんか。
マジで財源て書いてある!
財源論が隠れ思想どころか、堂々と言っちゃっていますね。嘘八百を。
日本経済の右肩下がりは、無意味な自動車税も一因
財源論は、国費を国税で支払う壮大な誤解です。
総量一定のお金を皆で分け合い、不足すると奪い合う仕組み。共食いの思想です。
「あの出費を増やせば、この出費を削る」と、家計簿で考える勘違いです。
自動車税収が減ると、保育所の月謝を値上げしたり、沖縄の首里城再建の補助金を削減したり、バイオ技術を中国に売り払って資金入手する思想が、財源論です。
「自動車税をやめたら、その分をどこから取るの」の疑問は、勘違いの妄想そのもの。
めちゃ大きい話では?
昔から日本人「働きバチ説」があり、国民に金銭のゆとりがない国でした。
国にお金はあるのに国民は貧しい、戦後の日本の特徴。
「日本の家はウサギ小屋」から「ニワトリ小屋」への下落は、何と好景気の頃でした。
フランス人やアメリカ人から「日本人は働きすぎだ」と言われ、長い残業で過労死してもなぜ貧困なのか。
日本側は逆切れして
生活に余裕がない理由を、日本人は理解できずじまい。
内部から「働き方が非効率だ」批判が出ました。この見当違いの指摘が出る理由と、今の日本が貧しい理由は同じです。
国民の所得と手取りの落差が大きすぎるのです。
んっ、んんっ、どういうこと?
まず収入金額がありますね。「年収」ってやつ。
年収から必要経費を引けば、「所得」が出ます。
所得から控除を引けば、「課税される所得」が出ます。
そこに所得税がかかって払った残りが、いわゆる手取り金額です。
それがどうしたの?
日本国民は手取り金額を、車を買う時にフルには使えません。
自動車関連の税金を払う分目減りし、ワンランク下の貧乏人へ落ちます。
手取りが手取りでなく、さらに賃金を減らされるわけです。
買い物した時に貧困化するわけ?
最終的な所得からさらにさらに消える税金が大きくて、国民は多くの時間をタダ働きして生きている理屈です。
政府が市場のお金を回収しすぎているからです。
しかし財源が足りな、あっそれが嘘か?
税金が財源でないのは、通貨発行権があるからです。いくら数学が苦手でも、これくらい理解しないと大学へ通った意味もない。
金券を発行し放題の独立国が、金券欲しさに目の色変えるのは、頭がおかしい。
本来の国税は、国民に渡った貨幣のだぶつきすぎを防ぐ、無駄金の間引きです。
税金は廃棄するお金なのです。捨てる会計処理です。なるべく少なく捨てたい。
それも知らずに日本は暴走中?
日本では車を買うお金まで回収して、買えないよう仕向けてきました。
結果、売れ残った車をカーディーラーが自社登録する慣習のアホらしさ。
通貨不足で買えなくして、売れない悩みなんて、頭だいじょぶですかー。
それで日本人は遊ぶ金がない?
他国と年収が同じでも、自動車を買うと隠れ出費で貧困化します。
自動車以外に家具や天体望遠鏡も買おうにも、家具代や望遠鏡代が自動車の税金で消えています。家具業界や望遠鏡業界は売れず、業績が伸びませんね。
音楽コンサートも、3万人集まる大物スターでも8千人しか集まりません。車の各種税金で取られ、レジャーに当てる余裕がないから。
見本市会場(メッセ)も床面積が小さく、大きい国際イベントは日本から逃げました。
お金さえ与えれば日本人も遊ぶわけか
世界が批判する「遊ばない日本人」の正体は、「重税で動けない日本人」です。その証拠に物品税廃止の1989年に、会社員もヨットを買い各港にヨットハーバーが増えました。
平成時代の貧困化や少子化は、重税によるデフレ不況であり、別の理由はありません。
日本人はシャイ、起業精神が不足、英語がへた、それがデフレの原因なわけネーから。
なぜ今も税金の理解者がごく少数なのか?
戦後の西側諸国は、インフレ好況だったからです。
1960年代の『007シリーズ』『サンダーバード』なども通貨発行の力です。
当時の日本政府はひそかにIMFからドル借金して財政出動し、その経済成長で国民は車と電器製品を買いました。
しかし1980年代バブルの事後処理を誤りデフレ不況へ落ち、一戸建て家庭で軽自動車に買い替えるケースが激増しています。
日本では税金はお金の廃棄と知らずに、年貢米の感覚で重税です。なるべく多額を取れば国が潤う勘違いの妄想というか、暴走です。
それで増税のたびに大勢が自殺したわけか
国民は国民で重税の苦を訴えつつ、税収で国を支えるのだと全く勘違いしています。
そもそも国の財源は国債であり、税金は財源ではないのです。