国民を救済するな、格差を広げろ、貧困賛成:世直し妨害の心理

管理通貨制度と金本位制が、もろにガチンコする動画

38分の動画ですが、すごい緊迫感。失われた30年の焦点がわかります。

・ 画面左 : 現職衆議員が「管理通貨制度」に沿って、貧困者の救済を訴える
・ 画面右 : コメンテーターが「金本位制」に沿って、救済をさせまいとする

財源論、貨幣のプール論、実物貨幣論から出ない

左の人は、日本国民を救うにはこうしようと、統計グラフで説明します。

右の人たちは、日本国民の救済をさせまいと、次々と不都合を並べます。

なんで庶民を助けるのを拒むの?

お金を総量一定と思っているからです。全体量が一定

出たぁ財源論

「消費税廃止で減った財源は、どう埋めるのか」と「天動説」なのです。

消費税廃止は円の増量です。代わりに他を増税すれば、円の減量です。国民の手にお金を増やしておきながら、代わりに別名目で減らし、不景気に戻すのは無意味です。

つまり右側の彼らは、国の財源が政府貨幣(公債)だと知らない。

税金は財源でないのに、財源だと思っている。

記事→ 財源論とは

今、現に経済成長しない「失われた30年」の33年目です。それを転換する提案に神経をとがらせ、改善を食い止めて、悪い時代を続けさせようと必死な面々です。

まさか自分が損するとでも思ってるのか?

そのまさかです。

日本を立て直す費用は、自分が払わされると勘違いしています。

お金を総量一定と思っているからです。

貧困層を上げれば、富裕層が下がる、シーソーゲームの思考を、動画内でも言います。

殺らないと殺られるつもりか

日本を裕福にする財源は、自分が納める税金だと勘違いしています。

貧困の解決に、自分のお金が使われるのが不満なのです。

自分のお金が惜しくて、怒った態度になる。

お金は政府が必要なだけ発行し、増減も自在である

日本以外の国は、政府が年々お金を増やし続け、だから好景気です。

その差がこれね

経済成長率の差

こうした議論では、政府がお金を発行できると知る人もいます。

発行すれば解決なのに、なぜ国民の富裕化に反対する?

「発行する」の日本語で、再びコケます。

発行は「無から有を生む」意味です。しかし彼らの脳内では「使い回し」です。

お金を発行しても、総額が増えないつもりか?

政府がお金を発行する時、国民の銀行口座から奪い、くるりと回してきて「はい発行」と国民に差し出すものだと、勘違いしています。

有り金の移動のつもり?
親が子に渡すこづかい5千円は、子の貯金箱から抜き取った5千円を渡すつもり

「国が出すカネは、俺たちが出したカネだろが」と、全く勘違いしています。

飲み水に自分のしょんべんが使われ、他人が多く飲めば自分が脱水症になる恐怖です。

それで、経済を立ち直らせるのを嫌い、庶民を貧困にとどめたがる。

庶民は飢えて死んじゃうだろ?

「国の改善に、僕のお金が使われてたまるか」と勘違いした焦りです。殺意はない。

本当は、政府が使うお金は追加発行した増分で、使っただけお金の全体量が増える

でも理解しない。

誰かが得た分、別の誰かが失う、ゼロサムゲームの分配で考えてしまう。

負け組を底上げすれば、勝ち組が下がる「財源論」「貨幣のプール論」で世の中を考えているからです。頭の中が、19世紀でこり固まっていて。

「上級国民が下級市民のお金を奪い取って、今は勝っている」「景気浮上とは下級市民がお金を奪い返す意味だからご免だ」と勘違いし、今の壊れた社会を維持したがる。

新自由主義に毒され、一億総中流とは金持ちが貧乏人へお金を与え、食わせてやっている状態だと全く誤解していて、格差縮小に「社会主義だ」と怒る。

彼らは通貨の発行を全く理解していない。

記事→ 貨幣のプール論とは何か

記事→ 管理通貨制度と金本位制はどう違う

国民救済を嫌う心理に、お金の総量を固定と解釈した経済学が含まれます。同時に格差拡大は人権侵害そのものだから、やる側にとっては快感です。
Photo: by Sharon McCutcheon on Unsplash