生活保護の申請を追い返した職員の思い=優生思想と財源論

路上生活

生活保護の相談に来た市民を、追い返す役所の職員

生活保護申請に来た市民を、窓口で門前払いする職員をネット報道の片隅でみました。

相談者は生活保護を受けられず、自殺しました。このお話です。

殺人なのか?

間接的に死に追いやっても殺人罪には問われません。注目すべきは、生活保護を拒否した職員は行動を誇っている点です。

なぜ追い返した?

そこそこ若いから働くべきだと考えた、職員の価値観も考えられます。

生活保護はハードルが高いだけに、合格するとハードルを逆に越えて社会復帰しにくい。グータラになった実例を耳に入れ、通せんぼしたとも考えられます。

そして根底の宗教が、財源論です。

やっぱり財源論ね

国の運営費は税金でまかなう、勘違いの妄想です。

生活保護者が増えれば、国民の税負担が増えると、職員も思っているはず。

生活保護を減らせば税金が助かり、国民の負担が軽減するという思いです。

職員自身の個人レベルでも、取られる税金を小さくとどめたい。お金に困っている他人を突き放せば、我が家の生活費が減るのを防げるという、利害関係者のつもりです。

記事→ 財源論というキーワード

財源論ではお金の総量は一定と誤解し、貧乏人のお金が増えれば、金持ちのお金がその額だけ減る奪い合いで考えます。ゼロサムゲームです。

貧困社会を改善するには、金持ちのお金をあてると勘違いしています。

弱者が死ねば国の出費を節減でき、納税が少なくて済むと教育されたからです。

役所の職員が財政を理解できない壁は、税金の天引き

職員が財政を理解できないのは、普通に新聞やテレビの嘘に染まるからです。

もうひとつは、サラリーマンはお金の対称性を体感しにくいから。

お金の対称性って何?

お金は債権と債務の関係を示す証書です。

お金の所有者が債権者で、発行者が債務者で、表裏の関係が対称です。

お金は物体や物質とは違うわけね

事業者は貸借対照表(バランスシート)を提出し、お金は資産だと同時に、反対側の負債だと知ります。

しかし納税手続きを職場が行い、帳簿が未経験のサラリーマンには理解が困難です。

生活保護者に13万円渡すと、日本銀行が13万円の負債を持つ債務者となります。13万円が国債発行残高に含まれます。この数字が大きいほどGDPが大きい経済大国です。

記事→ 日本人が理解可能な、国債の最後の壁がこれだ

それなら申請を妨害する意味がなくない?

無意味どころか、職員は国内のお金を増えなくさせ、最後は減らし経済悪化です。

申請を阻止すれば、経済は右肩下がりに悪化し、全国民が貧困化し、企業が外資に買収されやすくなり、国際社会で日本の地位は下がります。領土が奪われやすくなります。

罪な職員だ

当人は個人レベルだけで考え、財源の守護神のつもり。

働く国民も同じ思いで、生活保護世帯や高齢者を食わせてやる負担を恐れます。働かない受給者に死ねとは言わなくても、一人でも減って欲しいわけです。

世直しに自分のお金が使われるくらいなら、日本崩壊でもいい。

自分が働いたお金が働かない者へと渡る、不公平への怒りです。

そしてその怒る根拠は、財源論という勘違いした宗教なのです。

職員は相手が死ぬと思ってた?

職員は常識的な善人です。死ぬとわかれば、生活保護の受給を認めたでしょう。でも困っていない者は、困った者の立場にはなれず、気持ちもわかりません。

恵まれた者は、今が好景気と信じるのと同じ。国民分断、格差断絶です。

結論は「納税者は不公平をがまんせよ」には、もちろんなりませんよ。

なぜなら、税金は財源ではないからです。

記事→ 国の財源は国庫短期証券だ

相模原の19人刺殺事件と、同じ構造の優生思想

生活保護を妨げる職員と、相模原の施設で障がい者らを包丁で刺して19人殺した元職員は、同じ志を持ちます。

両者の共通認識がこれ。

・  国や自治体のお金が底をついて破産するのを防ぎたい
・  国の借金をなるべく減らして、黒字に持って行きたい
・  国民の税負担を軽くして、働く者の所得を保護したい

これらが、差別やレイシズムの行動になります。

殺された19人の遺族がネット上で激しく叩かれたのは、災害給付金も税金だとの勘違いを、国民が続けているからです。

災害給付を受け取らないよう、遺族に圧力をかけた者がいます。

でも税金は財源でないのだから・・・

現代の国家は、政府と中央銀行が発行した自国通貨で運営します。

国が支出するたびにお金を発行し、貧困層も富裕層も所得が増えます。減るのでなく。

国の出費がかさむほど、GDPは上昇、経済は右肩上がり、会社の業績は伸びる、結婚する男女は増加、出産も増加します。日本の問題は、どれもこれも解決し始めます。

「お荷物」「すねかじり」が多いほど、日本は裕福になります。

税金は何なのか、もいっぺん

税金は捨てるお金です。

生産力をぶっちぎる一方的な金余りになれば、余剰金がデカすぎる人に捨てさせます。

爆買いから商品在庫を守ることで、通貨発行できる天井を高くできるから。

だから政府が通貨発行を止めれば、余剰金が消え、物が売れず倒産続出、まるでコロナ前の日本のごとくメーカーとワーカーを遊ばせ、経済は落ちます。

どこまで落ちれば気がすむのやら

経済が落ちて日本人は性格が悪くなった?

日本型の優生思想、選民思想、人権侵害の動画です。(3分14秒から)

税金で行政サービスをまかなう一般通念と、損益分岐点の年収600万円が示されます。

「お荷物」「すねかじり」をヘイトする、日本の精神構造です。

ヘイトや選民思想は日本のDNAなの?

日本の低い人権意識が国際社会で言われますが、起点は財源論です。

江戸時代にはなかった、近代以降の歪みです。

記事→ 「お荷物」「すねかじり」をなくそうとした行動派の思い

生活保護のハードルが高いのは、日本人がお金の本質を間違っているから。税金が財源だとする妄想が、差別感情や優生思想を下支えしています。
Photo: by Kevin Butz on Unsplash