マクロ経済とミクロ経済はどう違う【国民の貧困と君の努力】

経済にマクロとミクロの、異なる二つの相がある

「長く続く国民の所得減を何とかしよう」への、よくある反発がこれら。

「もっと働けば、収入は増えるだろ」。

「売れてる産業や会社に移れよ」。

それって馬鹿発見器?

典型的な、マクロとミクロの混同です。

「国民が貧困化し、お金に困っている」は、マクロ経済の話です。

「君がもっと働けば、お金に困らない」は、ミクロ経済の話です。

マクロとミクロは何が違う?

マクロは、広域の、全体の、社会的な相です。国家のトータル。

ミクロは、一角の、部分の、個人的な相です。各人の個別事情。

・ 日本では、コロナで累計6万人が死亡している ← マクロの話
・ うちの家族4人は全員無事で、感染もなかった ← ミクロの話へ脱線
・ 少子化急進は、低所得で結婚できない男性が急増したから ← マクロの話
・ 僕の知り合いは、ワーキングプアなのに結婚していたけど ← ミクロの話へ脱線
・ 介護職のあたしの給料はこんなに低い、日本は終わってる ← マクロの話
・ 儲かる仕事につけないバカがいるわ、おまえが終わってる ← ミクロの話へ脱線

「全国何万人に起きている不幸」を訴えても、「君が抜け出して幸福になれば済む」話にすり替えるやり方です。「今だけ、金だけ、自分だけ」へ話の腰を折る。

ミクロを根拠にしてマクロに物申しても、全体の不幸は止まらない。

経済成長はマクロで考えるわけか

経済成長とは、名目GDPの増加です。一国の数字はひとつ、これはマクロ経済です。

昭和に日本のGDPが西ドイツを抜き、世界2位になった、はマクロ経済の話です。

平成に停滞し3位に落ちたのは、マクロ経済の失敗、政治の不手際です。

具体的には緊縮財政と消費税増税で通貨削減して、大勢の所得が減った。

・ 日本のGDPが伸びないのは、政府がお金の量を減らす国策をとっているから
・ 企業改革や社長の交替、社員のスキルアップは、話がミクロへ脱線している

一人あたりのGDPが下がる一方なのは、増税が続くから当たり前です。

マクロの話題にミクロで返す、平成に流行した詭弁術

「某企業は売上10倍、君も見ならえ」は、ミクロにずらした詭弁です。

国全体が経済縮小した話なのに、「自助」「自己責任」「がんばる人が浮かばれる社会」と、個人へのモラハラに脱線して26年。

主催者がイスを減らした没落を、イスを取る個人の力量に責任転嫁した詭弁です。

・ 銀行の両替手数料が高くなり、神社や寺のさい銭が大きく目減りする ← マクロ
・ 社寺が電子カードやスマホアプリを導入し、目減りを小さくした解決 ← ミクロ

焦点は、銀行が融資で儲からなくなった経済崩壊だと、見抜かないとだめ。

要領よく回避した個別の成功談を、政策代わりにすると、話は脱線します。

マクロの日本はこれだし

庶民はカリスマたちの詭弁に気づかない?

2023年春の地方選挙で、「節約と犠牲と奉仕」を国民に求める政党が支持されました。国民同士の弱肉強食の争いを激化させる方向へ、国民は票を入れました。

国民が淘汰されたら、さすがに国も困るでしょ

体よく外国人を増やし、日本人を減らす上位計画があります。新自由主義の計画が。

企業人に意見を求めても、ミクロのアドバイスばかり

国家経済の改善法を企業トップにたずねると、事態は必ず悪化します。

政府の質問:「経済悪化を、止める方法を教えて」
社長の回答:「出費削減し、お金を使わないこと」 ← 通貨発行できない企業論理

国が1億円を用意するのは無料、タダです。通貨発行できるから。

一方、企業が1億円を用意するには、1億円払います。通貨発行できないから。

通貨発行権がない企業に意見を求めても、節約を指南して国家崩壊させるだけ。

マクロ経済 ミクロ経済
対象となるのは 国、県、市、町、村 企業、家庭、個人
どんな立場か お金を発行して与える立場 お金を受け取って使う立場
なぜそうなる 官は通貨発行権を持つ 民は通貨発行すると犯罪
資金源は 政府が発行した自国通貨 売上、給与、報酬
税の最大の役目 通貨の廃棄 通貨の放棄
 企業人は何ごともミクロ思考ね

天才経営者も「国家経済」と「企業経済」の違いにうとく、次の思考です。

国家も家庭と同じで、お金を使い続けると底をつく ← 通貨発行できない企業論理

企業人は「お金を刷っては使い」という発想がありません。お金に困れば一万円札を減らすまいと経済規模を縮め、節約、削減へ走り、仮死状態に入ります。

人員削減、賃下げ、料金上げ。仲間や部下を斬り捨て、犠牲にするのが企業論理。

それで日本は今、故意に人口を削減し、故意に所得を下げ、故意に増税し、民族の絶滅を政府が率先しています。企業の手法にならったせいで、国を売り始めたわけ。

企業の助言は次の発想です。

母が子に母乳を飲ませ続けると、いつか母乳が底をついて母は破綻する。
そこで子が飲んだ量を翌日返させて母の胸に戻し、出と入を等しくする。

出と入を等しくする荒唐無稽が「プライマリーバランス黒字化目標」です。

別名「財政健全化」。

金欠を進めて国民の死滅を急ぐ、世界で日本だけのスペシャル目標。

でもまだ日本で大勢が生きてるけど

国の黒字をまだ達成できずにいて、死滅がまだ行き届かないのです。

国のマクロ経済では、何が正解?
正解:お金を発行してばらまけば、よく売れて経済成長する ← 企業は知らない

企業人は、買い物客が払うお金は、働いて生んだと誤解しています。本当は政府が企業を経由させ、国民に与えたお金です。ばらまきこそが成長戦略です。

日本以外は自国通貨をばらまいて、コロナ恐慌を脱してインフレ好況に戻しました。

そのばらまいたお金を持って、価格破壊し続ける日本の資産を買いあさりに来ます。

だったらなぜ、日本政府は民間企業にアドバイスを求めるの?

日本政府は、緊縮財政と消費税増税が初めにありきだからです。

お金を増やさずに増やす方法を、企業にたずねます。

なぜ狂ったように消費税率を上げる?

先輩議員へのねぎらいです。

消費税導入で議員は苦労しました。当時のマスコミは今と逆で「新税で不景気になるぞ」と正論で反対したからです。ビックリマンチョコのミステリーが話題の頃。

正論を退けて消費税を導入した先輩議員の労をねぎらい、後輩議員は増税を続けて忠誠を誓っています。

消費税が日本の息の根を止める?

当たり前です。

国の財源は、政府が新たに通貨発行する、毎年の増分です。

税金は財源ではありません。財源は公債での追加造幣です。

世界と日本の思想の違い

日本円は日本政府にとって金目の物でないのです。ボタンを押して増やせるから。

1973年から、国がお金を使うたびに政府がいちいちお金を追加発行する方式です。

だから日本以外はお金が増え、好景気なわけだ

日本国民が理解すれば一発で解決じゃん?

国民の頭は空っぽではなく、逆さまにひっくり返った誤解釈で理論武装しています。

その人たちは、生きている間は日本つぶしに加わり続ける計算になります。

日本のお金の悩みは、マクロ的には笑い話みたい

泣く人も増えました

人がお金を使った時、お金が減るのはミクロ(個人レベル)であり、マクロ(全体レベル)では減りません。別人の手に移動するだけで、怖くない。
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