日本政府は悪い組織だとの先入観はこのトンデモ事件が発端だった

政府性悪説

日本人は左翼的思想なのか、右翼的思想なのか

日本では、政府と国民の関係が複雑怪奇です。

多くの国でいえますが、日本では目立ちます。一例が「愛国心」です。この単語に好感を持つ日本人は、たぶん圧倒的少数です。むしろ嫌悪感がわくはずで。

愛国の語に違和感ありまくり

愛国なんてダサい以前に、ヤバいと感じるはずです。どういうヤバさかといえば、要するに右翼です。国粋主義です。国家主義。

国のためなら人でも喜んで殺せるという、そういうイメージを呼び覚ますヤバさがあるんですね。愛国心には。

国の結束とか団結なんて言うと、「気持ち悪いこと言うな」「君は国粋主義者か」「誰に洗脳されたんだ?」となってしまいますね。

あるある

ちなみに『現代用語の基礎知識』という言葉の事典で、「日本の右傾化」が特集されたのは1981年版でした。その頃までは国内全体が左傾化していたらしいようで。

左傾化時代は、日本人が日本国をダーティーなものとみる感情が支配的でした。

日本人が日本を誇る気持ちが低く、冷たい離縁関係にとどめたい心情は、国民全般に共通していました。今でも、各マスコミに傾向は残っています。

芸術表現分野なんかも

国を思う気持ちを調べる国際アンケートで、「国のために」と考える人の割合は、今でも日本の低さはすごいものです。世界で単独で飛びぬけて低いですから。

アメリカ人が毎度驚いています。自国愛を前面に出すアメリカにくらべると、日本ははるか下位で、これでよく国がもつなあと。

現にもたないわけですが。

国を大事にすることを嫌悪する理由は、当然これだ!

日本人が国だとか政府だとか、そういう公の組織に距離を置きたいと感じて、嫌っている理由はわかりきっています。第二次世界大戦のトラウマです。

身内を殺された恨みです。

加えて進駐軍が強いた「国民は祖先を恨め」教育です。

あの戦争で、日本人の戦死は300万人とされます。人口統計では1940年にくらべ、終戦の1945年は107万人減って7200万人でした。1.5パーセント減です。

5年間に193万人生まれて、300万人亡くなったから、107万人減った計算でしょう。

人口が減るのは日本ではまれなことです。

戦争の時だけ?

5年単位に区切って人口が減ったのは、次は70年後の2015年です。

消費税増税8パーセントの前後です。それ以降は一転して、年々減り続けています。これは消費税が日本を急襲して壊した確かな証拠ですが、この話題では関係ない話ですね。

関係あるんじゃない?

日本人が日本国や日本国政府と距離を置きたい、あるいは政府の活躍をいかがわしく感じて嫌悪する戦後の心理変調は、確かに日本を貧困化させる一因になっています。

ひとつは前にも触れた、経済学者の心の闇というべき怨念です。

記事→ 経済学者が国民に隠している決定的なものとは?

お金を自分の腕で手に入れたと、考えたくなる心理

庶民も、政府なんて組織はよくないものだとばくぜんと思っています。それが理由で選挙に行かない人も多いのです。

「政府は通貨発行権を持つ」も、耳に入れたくない心境です。

「だから税金は財源でない」も、心が閉じて考えもしません。

そういう人はお金はどこから来たと考えるの?

何も考えていないでしょう。

国民は、お金はあくまで自分の腕でかせぎ、政府にもらった覚えはないと思っています。「政府のやっかいにならず、自立しているよ」と。身の潔白が自慢です。

そんな意に反して、国の裕福度は国民の努力ではなく、政府が発行したお金の額で決まります。インフレ好況にするかデフレ不況にするかは、ボタンで変更できます。

貨幣を発行するしないで、政府は国民を裕福にも貧困にも、意のままです。半分殺したり全員殺したりも、容易にメリハリをつけられます。やらないだけで。

政府がお金を出せば、経済成長するグラフ

政府って国民にサービスする役目だと

国民が代表として送り込んだ特化チーム的な特殊法人が、政府と呼ぶ組織です。

しかし国民は二次大戦の恨みで、政府に活躍させたくない気持ちを引きずり、素直になれません。政府を倒すほど強い反発ではないにしても。

太平洋戦争の呪いは続くわけか?

赤紙一枚で息子を兄を弟を殺されてしまった、あの時の苦悩です。愛する人を失った心理が清算されずに、「政府は引っ込め」の思いがくすぶっています。

国連の常任理事国である戦勝国にはない、特殊な歪みです。

「国は無駄づかいをやめろ」の主張は、貨幣の仕組みを知らないだけではないはず。洗脳だけでここまでガンコに逆走しないでしょう。心理の下地があるのです。

やはりこのグラフを知っておく必要が

国民と国民代表は和解不能か?

政府が動けば不吉だという、民意が出来上がっています。

政府をけなして叩きたい戦後の国民感情は堅固ですよ。政府が自分たちを富ませる決定権を持つ事実を知らされても、心を開く空気はない。

理解しないというより、理解を拒む気持ちが強い。ひねくれている。

そして今はコロナ問題ね

コロナウイルス騒動で、政府と国民が崩壊家庭の親子のように冷ややかなのは、ひどすぎた1945年の続編です。お上と下々は、互いに関心が低いままです。

「お上の判断はとりあえず正しい」式の権威主義的、事大主義的な反応と、「政府の将来の行動は信じない」「政府の今の行動は信じる」と国民感情はねじれています。

あの戦争は今も引きずられ、21世紀の貧困化を、より確かなものにしています。

空襲もないのに、非正規の女性は首を吊ったり線路に身投げしているのです。そんな弱者の死を日本国民は自業自得と叩き、救済に断固反対するなど、すさみきっています。

政府による貨幣発行を罪悪視する心情のせいで、日本人はより貧困化しやすい立場にいます。その心情の正体は、二次大戦の敗戦によるトラウマです。
Photo: by frank mckenna on Unsplash