インバウンドって何?観光立国になること?貧困化とどんな関係?

日本庭園

インバウンドとアウトバウンド、という流行語のなぜ

日本にとってのインバウンドは、外国の人が日本へ観光旅行に来ることです。

アウトバウンドは、日本から海外へ観光旅行へ出かけることです。日本からパリやバリ島などへ。

このインバウンドは平成日本の国策になってきましたが、当然うまくいきません。うまくいかない理由は、インバウンド主体の旅行事業は、基本的に発展途上国のビジネスモデルだからです。

そうだったの?

たとえばかつて東南アジアへ観光旅行した日本人は、日本へ戻ってから「あることに驚いた」と話し始めてホクホク顔だったものです。

向こうの物価が安い?

日本だと定食が150円なのに、相手国へ行けば20円もしないとか。日本へ帰国して開口一番、「安くておいしかったー」。

中国などは、日本人相手に何倍も高くする二重価格方式でしたが。

インバウンド推進政策は、国内の価格破壊とセット

お金持ちの外国人が日本に来てくれて、まとまったお金を落としてくれる。それで日本人が食っていくビジネスモデルですね。これは1960年代の東南アジア国が、欧米や日本人を相手にして立てたコンセプトと同じです。

今では東南アジアも経済成長していて

観光以外の生産的な工業や農業など、手にできる商品づくりが大事だと、日本からアジア国に言い出した面もあったのです。

それで昭和時代の日本は、アジア各国に観光以外の安定したビジネスをつくるのを援助しました。国産品づくりの奨励を日本が持ちかけました。

今はもう立場が入れ替わった?

平成時代の終盤に、中国の人が日本へ来て爆買いしたのは、中国の大卒初任給が55万円という経済成長も関係あるでしょう。日本は30年近く前から足踏みして、19.5万円でしたから。中国も農村部は低いのですが、中国の都会人に日本の物は買い叩かれます。

なぜ日本でインバウンドへの追い風が吹くかは、国内経済が死んでいるからです。

楽天やセブンイレブンも儲からない。なぜなら、買う客である日本人が貧困化して貧乏に落ちているから。そんな日本のデフレ不況を、助長する方向で途上国方式に切り替える、一種のヤケクソ政策がインバウンド重視です。

インバウンドの最大の目的は、外貨の獲得です。途上国の論理です。

なぜ外貨がそんなに欲しい?

国内が貨幣不足だからです。緊縮財政と消費税増税が原因です。

緊縮財政は、お金を増やさない政策です。円が増えません。

消費税増税は、お金を返却させる政策です。円が減ります。

ともに故意に国内の円を減らして、国全体の経済規模を小さくする政策です。なぜそうするかは、財源論の宗教です。理屈じゃなくて。

国策で貧困化してインバウンドへ逃げただけ?

緊縮財政と消費税増税で徐々に干上がった日本人は、昔の東南アジア人の立場を獲得したのです。外国人よ、金くれー。

「ギブミーマネー」。

その願いが、アジアから来る外貨を生活の主柱にする、海外依存ブームになっています。

すると国際的な事件の影響をすぐに受けてしまい、インバウンド相手の業者が一度にまとめて失業する社会問題を常にかかえ込むのです。

途上国みたいに就業が不安定になり、いつしか犯罪も増える理屈です。

日本の若い世代は、デフレの日本だけしか体験していないから、たぶん何も感じずにインバウンド政策を受け入れているでしょうけど。

インバウンドかアウトバウンドか、二択しかないのか?

インバウンドかアウトバウンドか、どちらを国策にすべきなのでしょう。

より大事なのはどっち?

ひとつ、大事な旅行が抜けています。日本人の日本観光です。内需です。

日本人が国内を旅して買い物して歩く、その前提がすっぽり抜けて、消えています。

日本人の貧困化を肯定して、是認して、賛同して、よしとして、その線で行くことに納得して、いったい何がこの先あるのかという本質論です。

日本人が日本巡りすればGDPが増える!

北海道と沖縄だけでなく、全部の県に観光で行った日本人は、どれほどいるのでしょう。歴史的な名所や風光明媚な景勝地に限っても、現地へ足を運んでいない人がほとんどではありませんか。

日本人が、日本をよく知らないまま生涯を終えています。

修学旅行で行く機会があっても、家庭の経済が苦しくて行かない生徒が増えていますね。希望者だけが行く方式に変えた学校もあるし。

確かに行くお金がないし

それを日本語で、デフレ不況と呼びます。

お金の問題をどう解決する?

緊縮財政と消費税増税をやめて、積極財政と消費税廃止で、国内観光は復活します。

インバウンドは海外から日本への観光旅行を指し、デフレ不況で途上国化している日本の延命策です。同時に、デフレを強め途上国化させる圧力です。
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