日本企業が苦境に陥る過程が、国民の貧困と国の貧困
日本の平成時代が貧困化した理由はわかっています。
・ 緊縮財政と消費税増税で、国民一人当たりのお金を故意に減らした
今からでも、積極財政と消費税減税で景気が上がります。他国と同じように。
ところが妨害が入ります。
どんな妨害?
荒唐無稽な、あべこべな民意です。
「政府がお金を使えば、日本の残り金が底をつく」。
貧困化は、路上生活やインスタントラーメン暮らし、給食費が払えない家庭など、個人の勝手と思いやすいですよね。「サボリは勝手に貧乏になれ」の自己責任で済ませて。
でもそうこうするうち、国力が落ちます。落ちるのは個人だけでなく、国全体が。
具体的に?
日本はロケットを月へ着陸させていません。「やればできるがお金がない」の言い訳は、アメリカに負けたソヴィエト連邦と同じです。崩壊途上国の言い訳はいつもそう。
問題はマクロの話を嫌う主義「今・金・自分」本位が、日本に充満している点です。
金儲けのカリスマが口をそろえるのは、「社会を無視し自分が儲けろ」です。この思想は昔からの新自由主義経済です。
個人レベルをミクロと呼び、国レベルをマクロと呼びます。
日本が傾いた一因は、マクロを捨てたミーイズムの流行です。
企業が次々と出て行った理由は、国内のデフレ不況
「日本は終わった」とため息が出たターニングポイントに、三洋電機がありました。
倒産しかかり、パナソニックの子会社になった頃。三洋電機には堅実で有用な、模範的な製品が多かったのです。どの家にも製品があったし。
三洋電機の危機で、国内に威勢のよい声が飛びました。
「白物家電は皆がすでに持ち不要な企業だ」。
「自業自得のだめ会社は淘汰されろ」。
「グローバル時代は本物だけ残り、これが本望」。
しかし、音響のパイオニア、家電のシャープ、エアバッグのタカタ、車のニッサンなど、少し前まで輝いていた企業が、次々と下落しています。しかも・・・
日本企業に買われるどころか、外貨に買われ外資系になりましたね。外国企業になれば、すぐ立ち直っています。日本で傾いた会社も、他国に移すと優良企業に戻ります。
なぜそうなるのか。
日本の土壌が腐ってきたわけ?
日本だけがデフレ不況だからです。会社の基盤である日本経済が落ちています。
シャープを日本企業が買わず台湾企業が買ったのは、日本企業に買収するお金がなかったからです。ほーら、勝ち組企業も貧困化しているのですよ。
ミノルタがカメラをやめたのも、デジタル時代とか以前に、日本国民のお金を減らして、カメラを買えなくする貧困化政策のせいです。
日本経済の故障が先行して、次に企業が巻き込まれたのです。
倒れたらトップに罪を着せて終わりだし?
誰がトップでもだめ。日本で売れないから。
下層も裕福な国が先進国です。下層が貧困だと途上国。
国民が物を買えなくなる政策だった?
緊縮財政と消費税増税で、国民は物を買いたくても買えなくなりました。
消費者がお金を持たない国から、企業は出て行きます。買う人が多い国に、店を出したくなるのが人情です。
国民に買う金がないのに、商品開発しても無意味です。
外国から観察すると、日本は病床の資産家みたいなもの
日本が貧困化すると、人、物、金が外へ出て行きます。
外国人はこう考えます。
「日本の資産はディスカウント状態だ」。
「しめた、過去の蓄積をいただき、我が国へ持ち帰ろう」。
何しろ世界で日本だけがデフレ不況だから、他国にとって狩り場です。カモ。
東南アジアの人々が金に困って、片方の腎臓や眼球を売ったり、我が子を売り払う。
同様に、国が金に困ったふりして、企業を売り払えます。これで国を壊せるのです。
日本が失うのは企業だけ?
国民全般の所得が減少すると、国内の独自の設計技術、加工技術、特許、やり手社員たちも、海外へ流出します。産業の空洞化です。
国民は無気力で大志も消え、守銭奴のケチに変化します。好景気時代の売れっ子才人が、不景気に詐欺で有罪になるなど、悪い時代変化にお気づきでしょう。
あの人のこと?
今日明日の自分本位で、手いっぱいの人が増えました。有力企業、技術、特許、人材を、つなぎとめる気力もが落ちます。生きたシカバネに、国民が向かっています。
「日本に未来なんてあるわけないし」と、落ち込んだ気持ちが言わせるのです。
ヤケクソ?
貧困化がまねく自暴自棄です。
「第三次世界大戦が起きれば、日本も変わると期待する」。
「前回みたいに、最後は外圧で日本は生まれ変わるはず」。
「新型爆弾二個は、今度は何が落ちるのだろね」。
政府が国民にお金を多く渡す策をとれば、日本は今も世界に君臨していました。逆に渡すのをやめる策をとったので貧困化し、国内資産が世界に流出しています。
国民は心が壊れゆく心理状態です。どうしましょう?。
暗すぎる終わり方でしたー(泣)。