ばらまきは社会主義だと、得意げに言う日本人が増えた
現代の国家経済は、政府がお金をばらまいてスタートします。
なぜ政府なの?
逆に聞き返したい。中央政府以外が、通貨を増やせば違法でしょと。
国民がお金を増やすと、刑事犯罪で摘発されますよ。
えっ、僕らがお金をまいたらだめなの?
お金のばらまきとは積極財政を指し、新たに追加造幣(印刷紙やデジタル出力した数字)を国民に供給する意味です。市場にお金を投下し、貨幣経済を開始や強化する目的。
お金を増やし、皆の時給を上げる役は、政府だと決めてあります。世界銀行が。
そういうこと?
だからばらまきに反対する人たちは、国を成り立たなくさせて罪深いのです。
19世紀の金本位制では、国が保有する黄金の総額までは、紙幣の発行が可能でした。
1973年に完成した管理通貨制度にはこの制限はなく、良性デマンドプル型インフレ率を追跡しながら、紙幣を無限に刷れます。国民のお金不足は地球から消えたのです。
国の政府が自国通貨を国民に与え続け、年々の増分が、年々の経済成長です。
だったら今あるお金の1億倍でも発行していいの?
カリスマご意見番たちが、議論のてんぷくを狙って、得意げに言う、その極論。
「水を飲めば健康になる」に対して「プール一杯飲めば死ぬだろ」と詭弁で煙に巻く。
このカラクリは簡単です。
お金と引き換えて商品を買う、その商品が存在しないと、お金に価値が出ませんね。
一万円札だけがあって、買う品がなけりゃ、紙くずじゃん
なので商品をどれだけ多く、素早く、安定して作って店頭に並べられるかが、お金を発行できる上限です。商品がじゃぶじゃぶなら、お金をじゃぶじゃぶにできるわけ。
国に商品が多くあれば、お金を多く発行でき、多い順に経済大国なわけ。
お金の発行が多いと、業者は商品増産のために投資し、好循環するわけ。
ばらまき批判は、新自由主義で貧困化を進める目的
「ばらまきは社会主義だ」と叫んで、ソヴィエト社会主義連邦共和国、中華人民共和国、朝鮮民主主義人民共和国をイメージさせ、「あの国になりたいのか」と脅す。
これは、日本政府にばらまかせないよう、国民に嘘を教える工作活動です。
国民にばらまきを嫌わせる目的は何?
貧困化を進める目的です。
財務省は出世を決める人事評価の採点科目が増税だから、減税するとドヤされ失脚。
まだある。
国民を無力化して発言力をそぐと同時に、国の時価総額を下げる目的です。
国の価値を下げてどうすんのよ?
ばらまく以外に経済成長は起きないので、ばらまきさえ阻止すれば、成長ゼロとなり他国から置いていかれます。すると円安になりますね。
国の価値が価格破壊し、企業も特許も人材も、土地も建物も低価格に落ちます。
落ちた資産を、他国でばらまいたお金で他国人が買い叩く商戦、疑似戦争です。
国民は「会社の社長が馬鹿だ、社員が馬鹿だ」と、無意味な議論で空回りする。
高齢者や障がい者や低学歴を、国から排除しようとする空回りも。
商戦とは具体的に?
ターゲット国の国営企業を民営化させて、株式上場させます。そして何者かが株価を売り崩して買い占め、オーナー移転する商戦です。
なんで日本人は簡単にだまされるの
地政学的に、海によって外敵から守られてきたので、お人よしなのです。
日本人は「自分で自分の国を倒す者など、いるわけない」と思い込みすぎ。
言い換えれば、レントシーキングの知識がない。だから無防備でやられる。
国の大物や著名人が外国資本の手先となり、国を売る想定が抜けています。
社会主義の意味や役目は、皆の思い込みとは違う
アメリカの若者は社会主義を悪とみていません。あの国の意外な一面です。
社会主義って、本当に悪なの?
そこです。ソヴィエト社会主義連邦共和国、中華人民共和国、朝鮮民主主義人民共和国を引き合いに出す人たちに、共通する間違いがあります。
社会主義と共産主義がごっちゃです。
二つは違うの?
皆が言う独裁国家は、共産主義国を指します。
共産主義は、自由経済を敵視し、統制経済に賛成します。
社会主義は、自由経済でもいいわけ?
社会主義は、自由経済の横暴を敵視します。統制経済には反対して。
程度の問題という、大人の思考です。
白か黒かの議論は子ども。
水と健康の話で、プール一杯飲めば死ぬ恐ろしさは、小二病の主張です。
資本主義社会の中にある社会主義的な要素は、福祉の重視です。西側諸国が戦後に好景気となった頃の、イギリスや日本が社会主義的でした。
社会が安定すると能力発揮する国民性に合う。王制が続く国でもあり。
日本 = 国民皆保険+国民年金
1960年代から両国とも大きく経済成長し、エリザベス女王が昭和天皇を訪問したわけ。
昭和の『ジャパン・アズ・ナンバーワン』の前ね
エリザベス女王来日の16年後、1991年に共産主義国のソ連は解体され、ロシアの職員が日本を視察し「我々が求めた社会主義は、日本で実現していた」と驚きました。
他国は、病気になれば勝手に死ねだし
日本育英会の奨学金や、市営住宅や県営住宅もそうで、補助金の額どおり円の発行総額が増えて経済成長に上乗せされ、好景気になる道理です。高度成長。
民間アパートやマイホームの人も、政府出費が回り回ってサイフが厚くなった。
日本国有鉄道の新幹線と、赤字ローカル線の両立もそう。郵便局の年賀状配達バイトも。
もし民営化すれば、国のばらまきが消え、値上げも続くから、住民はお金が入って来ない上に出費が増えて、ひたすら貧困に落ちます。
コスパ至上主義に変われば、撤退やサービス削減でどんどん不便に。
今の日本みたいに。
新自由主義の正反対が、社会主義ってこと?
新自由主義は弱者を淘汰し滅ぼす共食いが理想です。ゼロサムゲームで全体が膨張せず、経済成長が万年ゼロ。平成の日本がこれ。
すると格差社会が進むから、強者が弱者を支配して、手玉に取れるわけです。
昭和の一億総中流だと、日本人が日本人を馬鹿にしようにも、できなかった。
格差社会に変えると、馬鹿にできるようになり、勝ち組の快感が強まるわけ。
平成になって出てきた流行語「マウンティング」が、まさにそれ。
呼び覚まされた、他人を差別したい人間の本能です。
上位と下位に分けて、上位になりたい本能。
奴隷を支配し、足蹴にしたい本能。
下層に身を斬らせたい本能。
ばらまけば正常化するのに、大衆が嫌うのはなぜ?
ばらまくお金は、僕たちが払う税金だと洗脳されているから。
社会にお金を回す、そのお金を僕が出すと勘違いしています。
みんなを豊かに変えた分、僕のお金が減ると妄想しています。
みんなは、国費は国民が負担するとして、以下のように勘違いしています。
・ 国民ののどが渇いた時には、国民がしょんべんを出し合って分け合う
・ みんなの腹が減れば、みんなの背中の肉を切り取り、分配して食べる
・ 背中以外に腕や足からも広く薄く切り取り、痛みを分かち合うつもり
本当は国の財源は新規国債発行の追加造幣分であり、税金は財源ではない。
国がお金を出費するほど、国民のお金は増えるのです。減るのではなくて。
「国の金庫の一万円札が足りない」のマスコミ報道は、フェイクなのです。
お金を刷り足せばよいだけの話。世界は1973年にそう変えた。
民営化のワナは誰が仕掛けたの?
主役は国際資本家で、ファンドや持ち株会社が動いています。彼らが各国の要人にコネをつくり、管理通貨制度を阻止して当地の人々を貧困に落とします。
国を富裕にしたケインズ主義の逆を、世界は50年続け、最後に崩す対象が日本です。
英米は日本より先に崩されており、共産主義国の逆襲を押さえきれなくなりました。