国が壊され貧困化する被害は、実は日本だけではない
日本経済が低落して、皆が貧困化している原因を、国民は勘違いしています。
「企業の社長がバカで、社員がナマケモノ、働き方が非効率である」。
「老害が足を引っ張り、イノベーションが生まれない」。
「国の無駄が多すぎるし、税金の使い方が悪い」。
などの耳タコな声は、見当外れの素人発想です。
日本が落ちた本当の原因は何なの
緊縮財政と消費税増税で通貨削減しているからです。
通貨削減。お金の総量を減らす政策です。イス取りゲームのイスを減らす政策。
主犯格はお金の発行役の財務省だとか
通貨総量を故意に減らし、国民一人一人の所得を減らして貧困化させれば、財務省の事務次官は国の主導権をにぎり頂点に立てます。出世の人事評価が増税なのはそのため。
動物のオリや金魚の水槽に入れるエサを減らせば、中の生き物は成長せずに死滅します。それを日本で、せっせと26年続けました。大勢が亡くなったのです。
国民はお金が増えるメカニズムすら知らないから
働けばお金が増え、サボれば減るのだと、国民は勘違いしています。それは個人レベルのボーナスの話であり、ミクロ経済です。国の財政はマクロ経済です。二つは別世界。
お金の総量は、銀行から政府が借りるか、企業が借りるか、個人が借りると増えます。
働いても増えない。関係なし。
デフレ不況で借りたいやつなんていないだろ
だから市場は死んでいて、政府が日銀から借りる「儀式」以外に手段がありません。
日本はその唯一の手段をタブーとする、カルト宗教の状態です。
でも、何で政府だけは儀式なの?
政府だけは原資なしにお金を発行できます。政府が政府貨幣(国庫短期証券)を発行し、日本銀行で日銀当座預金に変換し、市中銀行から国民側にばらまくのが正解です。
これを「管理通貨制度」と呼びます。政府だけは、お金を本当は借りていません。
お金の発行が財源なら、税金は財源でないわけね
税金は財源なわけはなく、通貨発行した公金は子孫のツケでない。
ありもしない財政破綻を訴える政府の頭上を飛び越え、理解の輪もできています。
つまり、政府の金欠はお芝居です。
学歴が高い一群がそろって理解力がこれほど乏しいのも不自然だから、政治家もそれなりの悪意を持っているのは確かです。
国の経済をわざと落として貧困化した自滅は日本だけ?
実は英米もまた、国を壊されていました。日本は最後の番です。
日本の壊れ方がひどいのは、英米の人たちよりぼんやり生きている違いです。裏の陰謀を信じない純情が災いし、やられ放題になる国民性です。
文明国を貧困化させる戦略は、文書化もされています。知らなかったでしょ。
キーワードは「新自由主義」。「ワシントン・コンセンサス」で明文化されました。
新自由主義は、コストプッシュ型インフレに便乗した
2021年の自民党総裁選候補の一人は「小泉内閣以降の新自由主義を転換します」と公言しました。しかし当選し総理大臣になると、新自由主義に力を入れました。
増税案を次々立ち上げ、日本経済の低落と貧困化を加速させています。
当初かかげた所得倍増は消えたの?
代わりが、国民に株の売買をやらせ、老後の資金をつくらせる自己責任方式です。
株で国民は助かるの?
より多く死にます。
株の売買トレードは、5%の人がプラスを得て、9割以上の人は損すると言われます。
ツイッターで「#岸田に殺される」がトレンド入りしました。
政府が国民を殺そうとする意図は何?
日本政府が意図的に国民を殺してきたのは事実で、殺す動機は自分たち一族が金儲けする目的以外に、選挙で勝つ戦術でした。
人々は金に困ると与党にすがりつく。その性質を悪用する統治法です。
新自由主義はどういう主義なの?
新自由主義の理念はこうです。
市場まかせ = 政府が市場を調整する役目をやめさせ、何が起きようが放置する
不安定社会 = 故意に社会を不安定にして、新規事業で儲ける資本家に勝たせる
株主優先 = 公営企業を民営化し、株主に支配権を持たせ自由市場を最優先する
弱肉強食 = 個人にハンデを与えず、能力の低い者が上に上がれないようにする
格差拡大 = 勝ち組と負け組に明確に分け、勝ち組が負け組を隷属させ搾取する
貧困促進 = 負け組が増えすぎるので、増税して締め上げて殺して人口を減らす
国境を壊して固有文化を薄める策は、新自由主義なの?
そちらは「新自由主義」と相性のよい「グローバリズム」です。
日本語を廃止し英語に変えるなど、西洋至上主義です。皇室の血筋を変更させて、外国の支配権で国を分断する軍事作戦もそう。
新自由主義は1979年にサッチャー首相が始めたそうで
日本を壊した新自由主義は、コストプッシュ型インフレに便乗して出てきました。
それ知りたい
1970年の大阪万博が終わる頃、「オイルショック」が起きました。中東の産油国が組織を組んで計画生産を打ち出したのです。原油価格が一気に上がりました。
日本も石油高騰でインフレ率20パーを超え、トイレットペーパーが品切れのあれ。
その時のインフレへの対策が新自由主義だった?
その対策が完全に間違い。
新自由主義的な政策が有効なのは、金満バブルの時です。良性デマンドプル型インフレが過熱して、商品が売れまくりすぎた時に、景気を冷やす政策が新自由主義。
この景気冷却を、オイルショックの悪性コストプッシュ型インフレの時代に持ち込むと、凍傷の足に冷水をかける効果が現れます。日本が今倒れている理由です。
凍傷も言葉上は「やけど」の一種です。凍傷を熱によるやけどと同一視し、冷やして壊死させる勘違い政策です。
多くの新自由主義者は「お金の誤解」が「儲ける野望」に混線しています。
ロシアウクライナ戦の今は、1970年と同じ自滅の構図では
「石油と小麦でインフレだから金利を上げろ」と、令和時代も勘違いの嵐です。
インフレが二種類あることを、経済学は今も認識していないから。
・ 悪性コストプッシュ型インフレ = 石油などが高騰し原価が上がり狂乱物価
1970年の英国は、今の日本と同様にしくじったわけ?
福祉国イギリスは事態を誤診して「英国病」と呼び、治療のために小さな政府を目指して福祉を壊し、民営化しました。
この治療ミスでイギリスは社会が崩壊し40年近くも低迷し、ジョンソン首相が2020年にEUから脱退し、起死回生を図ったのです。
日本政府が今も、国民を殺そうと熱心なのはなぜ?
周回遅れの信仰です。言い換えれば、人々の死に方がまだ足りない。
新自由主義には、ダーウィンの進化論の影響もある
新自由主義の時代に新型コロナ肺炎のパンデミックが起き、世界は大混乱したわけです。ジェノサイドの最中に、感染症の蔓延という相乗効果でした。
日本でも、風俗嬢死ね死ねの風潮だったし
2020年に「持続化給付金を与えず淘汰する」という選民思想が大手を振るいました。
新自由主義はなぜ命の削減が好きなの?
「全てを市場にゆだね、政府は敗者を助けるな」の市場主義と拝金主義が、新自由主義のコンセプトの中核です。
「ゆだねる」に弱者を死滅させたい思いが込められ、どうもダーウィンの著書『進化論』の影響を受けているのです。
キリンの首はなぜ長いというあれ?
高い木の葉を食べようと伸び上がり、首がストレッチしたのではありません。首が長めの個体は多めに食べて子孫を多く残せて、個体の形質が遺伝したロジックでした。
この自然淘汰による適者生存の概念の影響を、新自由主義は受けています。
強者を残して弱者を淘汰する。劣った者を間引いて排除し根絶させ、種を強化する動機が新自由主義の核心にあります。日本に広まった選民思想の肯定もその一面でしょう。
トリアージを拡大解釈したナチスの『T4作戦』は、緊縮財政の下で支持されやすい。
日本の障がい者施設で大量殺人もあった
カリスマご意見番たちが、免税者を叩く言葉を次々並べてテレビで引っ張りだこなのは、日本の民意が人間の間引きに賛成だからです。
「平成の経済が落ちたのは、イノベーションが足りないからだ」の間違った思想ですが、イノベーションは農林水産業を指さず、ハイテクや新素材すら飛び越えています。
手数料、仲介料、権利料、登録料といった、濡れ手に粟の虚業です。実業じゃない。
騒ぎの2020東京五輪の汚職もイメージどおりか
現場の実労働を低くみる「職業に貴賤あり」のドグマは、新自由主義の顔そのもの。
上位『ニュー・ワールド・オーダー』(新世界秩序)にも、庶民の生命財産を上級国民がコントロールして、意図的に格差を広げる本意が含まれています。
世界全体がフランス革命に向かう途中の、コロナ騒動なのです。