ビットコインなど仮想通貨を日本の通貨にできないのはなぜ?

ビットコインは自国通貨にならない

日本円を廃止して、ビットコインを通貨にできない理由

仮想通貨のビットコインには、ブロックチェーンという不滅の仕組みがあります。これを世界の統一通貨にすれば安全だし、国境を超えて便利だという意見があります。

しかし全く不可能です。

あちこちの変更に、手が回らないからではありません。このお話です。

2020年5月1日の「万年筆マネー」の記事終盤に、ビットコインは各国の通貨に使えないと記しました。大テーマを二つ入れると読むのに疲れるので、こちらへ移動しました。

円をやめて仮想通貨に変えたらどうなる?

国の経済は、翌年につぶれます。

なぜ?

民間の仮想通貨(暗号資産)だと政府の手を離れ、財政管理ができないからです。

ビットコインのように、誰のものでもない平等なものは役に立ちません。

財政管理とは何?

国民の心理に合わせて、お金の量を増減しながら、しだいに増やす作業です。

国の自国通貨は、政府が少しずつ増やし続けながらも、なるべく安定させる

心理とは、消費マインドです。物を買いたい心理と、買いたくない心理。

買いたい心理を好景気と呼びます。逆が不景気。今の日本は不景気です。好景気の頃に売れまくった天体望遠鏡や北欧家具のソファを、今は買いたくないですよね。この節約意識を不景気と呼びます。

買いたい気持ちはなぜ上がる?

可処分所得の上昇です。使えるお金があれば、誰でも限られた人生で色々と体験しようとします。そうしないのは、使えるお金がわずかだから。つまり貧しいから。

だから各国政府は、国民所得をじりじり上げる策をとります。積極財政と呼びます。

ただし日本だけは今、国民所得を下げる政策です。緊縮財政です。

勘違い政策をとる理由は二つあり、ひとつはバブル後の間違った政策の惰性です。

もうひとつは、新自由主義経済に遅れたので、他国がやめる今頃、周回遅れで追いつこうとしています。追いつけば、他国並みの格差社会問題やテロをかかえますが、未来が視野から消えているのが今の日本人ですね。

心理的なら予測不能か

地震や台風どころか、テレビで芸能人が発言しても景気が上下するので、動向をみながら政府がカウンター的に調整するわけです。細かい上下よりも、大きいうねりが問題です。

数式や方程式では表せない人間の心のはたらきが、国の経済を左右します。国家経済は、ある意味「脳科学」の世界です。

財政はどうするのが理想か?
・ 商品の価値を、年々少しずつ上げる(価格の上昇)
・ 人間の価値を、商品の価値以上に上げる(所得の上昇)
・ お金の価値を、年々少しずつ下げる(適正インフレ=マイルドインフレ)

この方向へ順走する国と、逆走する国があります。順走は、アメリカ合衆国や中華人民共和国です。日本は過去に順走して、今は逆走中です。

逆走している証拠はあるわけ?

平成日本の貧困化は「上司が馬鹿で、部下がサボリだから」ではありません。政府が発行するお金を減らす間違い政策で、国民一人が手にする金額が減った現象です。

政府が発行したお金がくるくる回って、労働賃金に足される仕組みだからです。

政府が出した金額に比例して、各国が経済成長しているグラフ

日本円を仮想通貨に替えると、税金は上がるか下がるか

政府が通貨発行権を持つ「円」だと、今の財政はこういう数字です。

・ 政府が国債発行して新造している金額 = 90兆円
・ 政府が税金の徴収で間引いている金額 = 60兆円

・ 国民にとってプラス30兆円の所得アップとなり、小さな経済成長となる。

90兆円の数字は財務省の発表で、しかし国民には伏せた状態です。

これをやめて、政府がノータッチの「仮想通貨」に変えると、こうなります。

・ 政府が国債発行で新造する金額 = 0円
・ 政府が徴税で集めるお金の金額 = 150兆円(90兆+60兆)

・ 国民にとってマイナス150兆円の所得ダウンで、今よりも180兆円失う。

年に180兆も増税したら、日本国民は生存不能では?

徴税は国民一人142万円となり、4人家族で税金を568万円払います。保育所不足や川の氾濫を、現状維持にとどめても、です。

しかもこの計算に国保税と年金税は省いてあり、本当は国民はもっと払います。

税金で国費をまかなうと、重税でほとんど全員が死んでしまいます。

税収イコール国の出費だと、すさまじいの一言

「税金で国費をまかなう」。

軽く言いますが、そんな破滅を好む国民は他にありません。

「自国通貨を発行して国費をまかなう」。これが現代のやり方です。

税金が足りないから通貨発行で補うのではなく、通貨発行だけで国をまかない、余剰分を税として回収するメカニズムなのです。

今朝炊いたご飯に、昨日の冷や飯も加えるわけね

回収した国税を捨てずに還流させるから、その分だけ通貨発行を減らす計算になります。もし必要な額を全て発行した上で、税金まで混ぜたら、お金がだぶつくからです。

でも日本に限って国民の思い込みがあり、日本政府はなるべく税金でまかなう荒唐無稽なチャレンジを行ってきました。

それが「財政の健全化」つまり「プライマリーバランスの黒字化目標」です。それで理由なき貧困化が起きて、ジェノサイドへ向かっているわけです。

NHK放送も、財政健全化を早めるよう政府批判してきました。

宗教的な理由とは、それのことか

税金だけで国費を支払う意味はこうです。

・ 吐いた息だけを吸って生きていく
・ タコが自分の足を食べて腹を満たす

紀元前の人も、こんな無茶は避けたでしょう。

日本国民は、自分が若死にして墓に入ることなく今も生きていられるのは、国債発行したお金の恩恵だとも知らずに、国債を罪悪視して白い目で見ているわけです。

政府が毎年出し続けている90兆円で、国民の命が続いています。

「国のお金をあてにするな」と主張する人は、自分ひとりで生きてこれたと思っている、うぬぼれの強い甘えん坊なんですよ。

全自動ブロックチェーンだと、いじれないから国は破滅

政府に自国通貨の著作権がないと、国の運営は安定せず大混乱します。というか、国家を成立できずに終わります。

国債発行した財政出動の円に助けられている、その自覚がない人の邪推が以下です。

「日本の銀行たちは、円の利権にしがみついている」。

「利息で儲ける既得権をぶっ壊せ」。

「公平で平等なお金、国が手出しできないお金に取り替えろ」。

政府は想像以上の金額を新発行し続けていた?

その増やし方があまりに足りないから、平成の30年間に日本は貧困化しました。

増やさなかった第三の理由は、お金を減らすよう助言するレントシーキングです。ビジネスグループが政治献金して、政策の中枢に乗り込み日本を壊していきます。

国を壊すと後処理でビジネスが生まれ、壊し屋が仲介手配料をピンハネできます。彼らのスローガンは「利権をなくせ」で、既存の利権を奪い取る目的で、現行の秩序を攻撃するわけです。

利権をなくすのは無意味か

「利権憎し」は中二病です。

たとえば学校の図書館で自由に本を読めるのは、在校生の利権です。自分が持つ利権を棚に上げて、他人の利権をねたむ暗い怨念が、平成令和の社会打ち壊し願望です。

「利権をなくせ」ではなく、「利権を全員に行き渡らせろ」が正しい考え方です。

お金が中立だと国が壊れるわけか?

ギリシャの破綻がまさにそれ。

統一通貨では、ユーロのEUのように国の倒産が起きます。ギリシャは自国通貨ドラクマのままなら倒れなかったでしょう。

電子通貨であっても、政府が主催しないと無力です。中華人民共和国もビットコインではなく、デジタル人民元です。あちらの首脳はお金の性質を理解しているのです。

新型コロナウイルスで、仮想通貨ならどうなる?

中立の仮想通貨だと、コロナで仕事が激減しても、中央集権で生活費をばらまけません。日本銀行はビットコインを追加発行できないから、福祉は消滅して死に放題です。

市場原理どおり人々はド貧乏に落ち、互いに殺し合います。全国的に略奪の暴動が起き、警官や自衛官も家族の食料を手に入れようと、商店の打ち壊しに加わります。

最後に残るのは核を使う者かも知れません。

お金の発行を食い止める者こそが、世界大戦へと歩を進めたい者なのです。

よく言われる漫画『北斗の拳』の状態です。原典は映画『マッドマックス』。

現実化すればコロナ以前に人は一掃され、コロナ流行の下地さえ消えていました。

記事→ この記事の原典はこちら「万年筆マネーとは」

日本円をやめて、仮想通貨ビットコインに取り替える革命は、全く不可能です。お金の量を一定に保つのでは、人々は際限なく飢え死にするだけです。
Photo: by André François McKenzie