【インドに55億円】海外に支援金を贈ると日本が経済成長する?

海外への経済支援は、お金の単位が重要なキー

2021年5月6日の報道。

日本はインドに、コロナ対策費として55億円を贈る。

日本が外国にお金をあげたら、国民が怒ってるけど
日本にお金が足りず貧困化している中、外国に贈るなんてずるい。
そのお金を日本国内に回せば、生活困窮者も少しは救われるのに。

皆が怒る理由は、総量一定のお金をどう分け合うかの「貨幣のプール論」です。

みんな財源論ばっか

実は、外国にお金をあげた日本は経済成長します。

そこを知りたい

まず基本ですが、日本がインドに通貨ルピーをあげても無意味です。

インド政府はルピーの打ち出の小づちを持ち、自国通貨は欲しいだけ出せるから。

自国通貨は、自国政府が発行するから、減って困ったりは起きません。
日本でよく聞く「国の予算が足りない」は、国民をだますお芝居です。

話がわからない方への説明は後にして、先へ進みます。

政府が外国へ贈ったお金は、物やサービスの購入金

1万円札や小切手をインドへ郵送して、好きな物を買ってもらう話ではありません。

お金は食えないソフトにすぎず、食える物やサービスに交換します。もらった国はお金を温存することなく、最初から買い物が目的です。品物が目的。

支援金は、現金渡しですらない?
1.日本政府が、55億円分の国庫短期証券を発行する
2.日本銀行が直接引き受けし、政府預金に日銀当座預金55億分を追加発行する
3.日本のA企業が、人工呼吸器などをインド政府に輸出する
4.政府預金の55億分を移した市中銀行から、A企業へ代金を払う

政府は日本企業に財政出動し、GDPが55億円増え、国民1人あたり4.3円の所得増です。

報道ではドル建てなので、日本側で円の国庫短期証券をドルへ為替交換し、ドルで買える機器をインドが入手した蓋然性が高いのですが、日本製品であろうと想像できます。

外務省の発表を要約すると、

5月8日、インドの新型コロナウイルス感染拡大に、日本から支援で、酸素濃縮器100台がインドに空輸される予定です。

(1)4月30日、インド側と調整し、酸素濃縮機300台と人工呼吸器300台を供与すると発表。

(2)5月5日、インドのニーズに合わせ、(1)に加え最大5,000万ドル(約55億円)の無償支援を行う用意があるとインド外相に伝達。

日本製の医療器具を買う円を、日本政府が発行して、インドに無料で使わせてあげた。

東日本大震災の寄付金、その意味と無意味

東日本大震災では、多くの日本国民が日本赤十字に寄付しました。

日本赤十字は特殊法人だから、政府の打ち出の小づちがあり、寄付は無意味でした。

赤十字の資金の出どころが、政府か国民かでどう違うの?
・ 日本政府が日本赤十字へ送金 → お金が増えて経済成長する
・ 日本国民が日本赤十字へ寄付 → お金は増えず移動するだけ ← 経済的に空回り

日本の震災でドイツ政府が支援してくれる時も、レスキュー隊や生存者探査機器と技師を日本に派遣し、費用をドイツ政府が出す意味です。

もし日本の得意分野なら、円を打ち出の小づちで出して、自国内で完結すればタダです。日本は生命探査が後進だからドイツが仕事してくれ、日本におごってくれました。

その金額は、物やサービスを換算しただけ?

ロシアウクライナ戦の、アメリカのウクライナ支援も、ニュースで「何万ドル支援する」と表現します。ところが。

ウクライナに届くのはドルの札束や電子通貨でなく、ミサイルやドローンや弾丸です。

アメリカ政府がドルを発行し、アメリカ企業から武器を買い、ドルを米国内に増やして、デマンドプル型インフレ率を上げて好景気にします。国内のドルは減らず、増える。

国内生産力が強い国が、他国を支援できるってこと?
・ 国の経済力は、金庫にある紙幣の枚数でなく、国産品が多くて高品質なこと
・ 製品が豊富だと、政府が通貨を大量に発行でき、発行すれば経済大国になる

国の宝はお金ではなく、医療機器や半導体やミサイルや、原油やガス、小麦や米です。

他国へ大金を贈れるのは、生産力が抜きん出て大きい国です。経済危機などなく、お金を自在に発行できる国です。

日本政府は内と外で、言動が正反対だけど?
A.国内に向けて、財政破綻は近いと警告し続けている
B.外国に向けて、日本の財政は強固だと断言している

新聞テレビは内輪に忖度してAのみ報道して、「失われた30年」が続きます。

真実はBです。外国にまで、見え透いた嘘をつく必要はないからです。

そもそも税金は財源ではないし、そもそも国費を国民が負担したりしません。

外部→ 外国に対して、日本国債はパーフェクトだと真実を書いたページ

日本はお金不足で増税だ、のお芝居で国民をだまし続ける中、外国をだます演技は不要なので、正しい海外支援を順調に行うことができています。
Photo: by Lewis J Goetz on Unsplash