わずか10万円ぽっきりに、大喜びする日本人の悲哀
30万円の給付を貧困世帯に出す決定が取り消され、全員に10万円ずつに変えた件。
ここに日本の勘違いが集まっているお話です。
何が問題?
2020年の年収が600万円予定で、ボーナスも出る公務員5人家族は、0円なのが50万円もらえる変更です。マクロ経済の保護で妥当でしょう。
一方で夏に開くビッグイベントが中止となり、年収0円になりそうな独身者は、30万円の予定が10万円に減ります。
こういう想像力が必要で、他人への関心はマクロ経済への関心です。
そこで10万円を辞退する声があるが?
救いがたい勘違いちゃんです。辞退した分だけ、マクロ経済が縮小するからです。
お金を使えば、人手に渡ります。この連鎖で経済が回ることを思い出しましょう。
お金は使っても消えない?
お金をタピオカなど資源や物産と混同すれば、消える恐怖にかられます。
不要な10万円を国に返すとどうなる?
不要な人の通貨発行は省かれ、お金の合計が減るのです。減った分だけ経済規模の拡大に失敗し、コロナの経済ダメージを残す理屈です。
経済成長し損ねます。
これは相模原19の障がい者刺殺と同じです。亡くなって浮いたコスト分だけ通貨発行量が減り、わずかであれ貧乏国へ落ちる計算です。
ちなみに不要なお金を国に返すのを、納税と呼びます。通貨の廃棄メンテです。
国は多く出費する方がいいのか?
当たり前。国の出費は通貨発行を伴うから、多いほど経済大国です。皆さんの思いと逆。
出費を減らせばGDPが下がり、詐欺や売春や臓器売買が増えます。盗みや空き巣、強盗殺人や焼き討ちなども増える理屈です。現になっている。
10万円を国民が引き取るべきか?
10万円を受け取り、普段買わない何かを20万円分買うのです。売れていない店めぐりとか。倍返しで日本経済に貢献します。お金を止め置かずに動かせば経済大国です。
辞退すれば在庫のお金が減らずに助かるのは素人考えで、通貨発行をし損ねた分だけ経済衰退します。理屈がどうしてもわからない人は、いっそ丸暗記してください。
困窮の程度にくらべ、10万円という少なさは何なのか
10万円を「すくねーぞ」と怒る声が少ないのは、日本の貧困化と同じ理由です。
一部への30万円を、全員に広げると10万円に減らすのは、財源論の害悪です。
財源論をざっともう一度
財源論とは、皆で出し合ったお金を金庫にためて、大事に使い惜しむ方式です。思想。
惜しまなくていい?
独立国には通貨発行権があります。お金は出し放題です。
自分の国のお金が枯渇する現象は起きません。起きれば狂言の芝居です。
通貨発行権は「お金の単位」の著作権といえます。ところが通貨発行権を知らない人は、国費は税金だと誤認し、総量固定のシーソーゲームやゼロサムゲームと誤解します。
財源論だとお金を神扱いする?
お金を希少価値とみて、人命軽視に向かいます。「命も大事、一万円札も同じだけ大事」の感覚でしょう。
10万円に下げるのもこの感覚です。10万円に所得制限を設けて失格者を増やそうとしたのは、金庫の一万円札を配り尽くして底をつくのを恐れた、全くの勘違いです。
財源論が日本の毒物か?
平成の貧困化は、財源論が直接原因です。
自作曲は歌い放題なのに、歌えば怒られるから歌わずジリ貧が平成の日本です。
歌わない政策は何?
緊縮財政と消費税増税です。
財政健全化と称するプライマリーバランス黒字化目標です。
財源真理教への帰依は、具象思考と抽象思考の壁か
10万円に大勢が喜んだのはみんな平等だからでしょうが、安堵の理由は給付額を少なくとどめれば財源の税金を金庫に多く残せると、大勢が勘違いしているせいです。
現代の財政の法則では、日本はお金を出せば出すほど、何もかもうまくいきます。
財政の法則って何?
変動為替相場制の自国通貨は、絶対に破綻しない原理です。破綻とは支払い不能を指し、自分で出して増やせるお金に枯渇はあり得ません。
難しくひねらなくても、シンガーソングライターの自作曲が、日本円です。
さっきの続きですが、歌った後でおわびや、回収騒ぎや損害賠償はなく。「僕が貸した歌を返せ」と怒鳴り込む者は、永久に現れません。日本にとって円は日本の自由。
外国にも日本と同じ勘違いはある?
実は、世界的に経済理論は間違いだらけです。間違い部分を外国では臨機応変に補正し、日本では忠実に従ってコケている差はあります。
常識で行動して貧困化したのだから、常識が違っていると考えるべきです。
しかし教条に添いとげ破滅へ向かう。その行動パターンは1941年でした。日米戦争から原爆まで行った、極論へ走る欠点です。それがなければ、いいやつなのに。