EU加盟国ドイツでは、現金給付は何円なのか
ドイツに住む友人から報告がありました。2020年3月22日からイベントや集会は禁止、飲食店や理髪店なども全て閉める命令が出され、都市封鎖の状態です。
ドイツ国内では、すでに現金給付も行っています。
ネットで自主申告して、3日後に口座に送金されました。
電子時代ですから速いですね。
金額はいくら?
フリーランスの個人事業者は5000ユーロ(60万円)で、お店を持つ人は9000ユーロ(108万円)です。
これが1回分で、3回配布する予定だとか。
日本では考えられない多額!
ドイツにいる日本人も、少し感心しているようです。
ドイツ人は目的意識がはっきりしています。物価から割り出した必要な生活費です。
メルケル首相以下上層部が、国民がパニックを起こさない心の支えが、今は現金だと理解しているようです。
お金はユーロか
統一通貨ユーロなら、欧州中央銀行による財政出動です。
日本は、円を自国で自由に刷り足せます。しかしEU各国は統一通貨なので、日本並みの柔軟性はありません。だからEUでは、現金給付が限られると予想されました。
結果は十分な金額だった
欧州中央銀行はEU本部があるベルギーのブリュッセル市でなく、ドイツのフランクフルト市にあります。そこでキーボードを押して、ユーロを発行します。
EUの通貨発行権で、ユーロの貨幣プリンターを使い、追加発行します。
大事なのは、備蓄した金庫から出すお金ではない点です。
どこも何も減ってない?
お金を新しく生んで配るのです。たった今から新造して。
テンキーを指で押して、通帳に書くだけ。
ドイツを上回る現金給付を、日本は出せると知ろう
2020年4月7日に、緊急事態宣言が7都府県に出されました。
日本の現金支給は、厳しい条件で市民が申告し役所に出頭して書類審査を受け合格して、一世帯30万円の支給だと報道されました。
貧困層のみが対象で、手続きのハードルも高く、ドイツにはない出し渋りがすごい。
なぜ出し渋る?
「財政健全化」という逆走の思想です。具体的には「プライマリーバランス黒字化目標」というジェノサイド策で、国民を干上がらせる上位計画です。
それで批判の声がどっと出た
全く違うのです。
お金への勘違いが炸裂しました。多いのはこの批判。
「一部の世帯に30万円なら、全世帯に10万円にしろ」。
大勢に配れば一人分が減る反比例の計算ですね。サイズ固定のパイを、みんなで分け合う計算なのです。これ300年前の発想で、完全な勘違いです。
絵に描いたような財源論
日本人のほとんど全員が、政府が国民に支給するお金は、国民が払った税金をためた金庫からのリターンだと思っています。
お金を、ガソリンと混同しています。
限られた資源のつもりか
「国の大切なお金だから」の時点で、国民は何もわかっていません。
「政府のばらまきの原資は税金」の荒唐無稽が、ドイツとの差です。
日本にも貨幣プリンターはあるし
EU本部が日本政府に相当し、欧州中央銀行が日本銀行に相当します。
ユーロでなく、円を新たに追加発行します。 ← 追加発行がキモ
発行してばらまけば、買い物した時に経済成長します。
発行額が多ければ多いほど、経済大国になります。
交換条件で、国民に商品を増産し市場を大きくする責務が生じます。
最後はどういう意味?
ばらまくと、お金の総量が増えます。すると国民は破れた下着を買い替えたりしますね。もし下着が店で品切れになると、レア化して値段が上がります。
下着を増産すれば、ばらまくお金を増やせ、経済大国になりハッピーエンドです。
お金をばらまくと出生率も上がり、全てが好循環します。
日本政府を正しく批判すればどうなる?
「一部ではなく、全世帯に30万円、いや一人30万円にしろ」。
「30万円は焼け石に水だから、60万円は必要だろ」。
「1回でなく、3回はいるだろ」。
やっとドイツ並み?
そう言う論客さえ、誰もいませんよね。なぜなら、架空の金庫という、自分たちが払った税金のストックをかばう意識があるからです。
ばらまきはお金の新発行だと知らず、僕らが働いて生んだ一万円札を浪費し、底をつけば破産すると恐れた財源論の妄想です。
税金を払ってきた者が、軽視されて恨む妄想も
テレビの有名論客やご意見番も、間違った発言をさらに続けます。
「税金を払った者がもらえず、失格なのはひどい」です。
優生思想か?
納税への見返りで、金庫にためた分を払い戻して欲しい思いです。自分のお金が貧乏人に渡るのが悔しいからです。つまり財源論は、差別主義に向かいます。
本当は税金は財源ではない。納税はインフレ抑止の通貨削減です。捨てるお金。
徴税は余剰金の廃棄命令です。納めた税金は即時廃棄され、新発行と相殺する計算です。納税時に捨てて円の価値を維持し、格差を縮める秩序や治安維持を済ませます。
国民の感覚は全て逆か?
政府の役目は、お金をばらまくことです。なのに、国民は批判します。
政府叩きで気を吐くカリスマ論者も「無駄をなくせ」と逆を叫びます。
金庫にためた一万円札を守ろうとする勘違いです。
コロナで日本は何円出すべき?
ドイツと違い、日本はデフレ不況です。ビフォー・コロナの頃も経済低落が激しい。
消費税10パーセント化で地方の福祉が切り捨てられたと、報道までが言い始めた矢先のコロナだったですよね。生活保護の急増もコロナ前です。
ドイツより物価は低くても、日本国民に余裕はなく、福祉も穴だらけ。
ドイツより大きい財政出動が必要で、きりよく一人に年100万円が基準か。
100万円なら合計127兆円か
127兆円は正味の通貨発行額です。多いほど多く助かり、少ないほど多く死にます。
ちなみに、マスコミが国債発行を敵視するのは、発行したお金を後で返せなくなる妄想のせいです。自分が発行者なのに、よそから借りるという妄想です。
108兆円の数字が発表されてるが?
出てきた経済対策費108兆円ですが、うち国債発行は16.8兆だけで、予算の付け替えや民間金融の融資など91兆円も加えて、大きくみせかけています。
後で返すお金も含んだ108兆か?
融資を返せば再び貧困化するから、経済貢献しません。民間のマネー・クリエイションでは、返済時にお金は消滅し、GDPが元の数字に下がります。
日本のGDPは540兆円ですが、コロナでもし1割減る危機があるなら、国債を54兆円発行してばらまいてトントンに持って行く計算を、日本以外の国はやっています。
海外はGDPの10から20パーセントを出し、日本は2パーセントです。このケタ違いの出し惜しみは、国の金庫に集めた一万円札で国をまかなう、みんなの勘違いのせいです。
記事→ 子孫に背負わせる借金1100兆円の重圧で、子孫は地獄か