お金を出さない約束の政府が、やっと32兆円を増やした
2020年5月27日の第2次補正予算案で、国債発行が32兆円増やされました。
ひとつ前の第1次、2020年4月7日のコロナ費用は、真水と呼ぶ国債発行が16.8兆、正味12兆か14兆でした。
それから50日たった今、真水32兆を追加し、ばらまきを本格化させ始めたのです。
ばらまきで経済を好転させても、将来どういう危険性があるのでしょうか。
みんなの不安はそれ
最大の危険性は、後で税金で返すのだという国民の妄想です。
国民のほぼ全員が、「国債発行は僕らの税金から出す」と完全に勘違いしています。
税金は財源ではないのに、財源扱いすれば極端な重税になります。だから貧困化。
母親のおっぱいを飲んだ赤ちゃんが、後で体内から取り出して返す勘違い。
民主主義だから、国会議員が世論に迎合して、国民を貧乏へ戻す作業に入ります。
それ以外の問題は?
増税はせずとも、数字におじけづいて打ち止めし、焼け石に水で終わる失敗です。
Too Little になる失敗。
日本を正常に戻すのに何兆円必要なの?
日本はコロナ以前に、令和恐慌が悪化していました。
原因は1997年、2014年、2019年の3度の消費税増税で、国民が手にするお金が減ってデフレ不況を深めたからです。延々と逆走です。
コロナから復旧すれば、他国はインフレ好況に戻り、日本はデフレ不況に戻ります。
日本だけは、ケガが直っても健康体に戻らず、元の病人に戻ります。
日本がかつての好景気に戻るのに必要な金額は、果たして何兆円でしょうか。
ベーシックインカム規模でも、全然足りない日本の貧困
日本銀行が今も目標とするインフレターゲットは2パーセントです。
今は0パーセントより落ちてマイナスです。2パーセントに上げるのに、何円分の通貨を国民に送り込むかは、実は計算済みです。
ある経済アナリスト会社が、1億2600万人に毎月20万円ずつ12カ月配れば、インフレ率がどう上がるかを概算しました。12カ月後に1.8パーセントになると出ています。
1人240万円配っても、政府目標に届かない!?
合計302兆円配っても足りないほど、日本はデフレで貧困化しています。
灼熱の砂漠から救出された遭難者が、缶ジュース一本飲んでも足りないのと似て。
今や缶ジュースの節約で水筒を持参する窮乏生活で、政府のばらまきは極貧を貧困へ戻すだけで使い切ります。マイナスを埋めて終わりで、プラスに届かない。
税込75円のカップラーメンはぜいたく品になり、税込43円の袋入りラーメンより落として、遺伝子組み換え疑惑の税込20円の生めんを、塩水で煮て食べている人も。
そういう人は多いの?
穴があいた靴下、古い扇風機を火災を恐れながら使うとか、うるさい掃除機。畳やふとんがボロだとか。車のタイヤの溝が浅いとか、任意保険に入っていない車も。
23年のデフレの痛手は深く、32兆円のばらまきではそこを埋めるだけ。鉄道模型や高級ソファや天体望遠鏡を買うには至りません。
インフレ率2パーセントは、お金の発行を罪悪視する宗教に帰依した日本人には、夢のまた夢です。ケチでいじけた差別主義も、ブラックもオレオレもテロも、持ち越し。
政府のばらまきを阻止する勢力も、まだまだしぶとい
与党が断固反対した国債発行とばらまきへ、与党が門を開いたのは、選挙の支持率回復が言われます。唯一の解決策なのに、政争の具になっています。
マスコミは「令和版赤穂浪士討ち入り」など、人間模様に持って行って終わりそうな。
国民は国債発行を悪だと信じていて
日本国民は激しい妄想中です。
本当は国債発行こそが予算金であり、明治時代以降、政府が国債発行したお金で国費を支払ってきたのに、国民は理解しません。
国民は働けばお金が生まれると誤解し、お金を集めて国に与えるつもりです。
「僕たちが働いたお金で、国の台所が成り立つ」の勘違いの妄想です。
そうじゃないの?
正しくはこう。
「僕たちが働いて市場が巨大化すれば、国は通貨をより多く発行できる」。
いちいちお金を発行して予算にするわけか
「お金を生むのは、国民の労働だ」は間違いです。
お金を生むのは、政府の国債発行です。
通貨発行権で数理的に国税は財源でなく、余剰貨幣の間引きです。
税金はだぶついたお金です。お金の残りカスの除去が国税。捨てるお金です。
政府にとって、自分が出したお金を回収した税金は、金目の物ではないから。
日本人の何かがおかしくない?
全てに通じるのは、日本特有の拝金主義です。
お金をゴールドやプラチナやダイアモンドの代用品と思い、限りある資源として見上げて珍重する誤りを犯しています。
本当はお金は借用証書たるチケットです。プリンターで出す書類です。自国政府が必要なだけ刷り足す金券にすぎません。
だから国全体が変な宗教にみえる?
国民の三大宗派が、次の迷信です。
財源論 = 国が支出すれば、いつかお金は底をつき破産する
日本財政破綻論 = 国債を発行すれば、国民か子孫が同額を返済する
ハイパーインフレ厨 = 貨幣発行すれば、ハイパーインフレで円は紙くず
これらは経済学者の名誉教授さえ妄信していて、近く比較説明しましょう。
日本の財政が危機なのはウソ?
ウソです。財政危機はお芝居です。「財政健全化」は虚構です。
円を増減する時に制約はひとつ、インフレ率です。商品生産力で決まります。
今の政府がかかげる2パーセントに届くまで、お金を刷り足し、ばらまけば解決します。
ピンチの日本が世界一有利と言われるけど?
商品生産力が大きく、供給力が遊んだ日本は、国民の購買力だけが今欠けています。
世界でも珍しく、財政条件が完ぺきな国が日本です。
完ぺきな国は世界に日本の一国だけ?
実は全部で、7カ国あります。
日本、アメリカ、カナダ、イギリス、スイス、オーストラリア、ニュージーランドです。
G7国とは一致しません。
また、国際決済通貨(ハードカレンシー=円、ドル、ユーロ、カナダドル、英ポンド、スイスフラン、豪ドル)の出版国とも一致しません。
そして次点に中国がいます。だから8カ国説もあります。
7カ国は自国通貨を自由に発行でき、民間企業の所得を政府が上げ下げできます。
うち6カ国は民間所得を上げる政策をとり、日本は下げる政策をとっています。
日本だけが貧困化した理由は、国民の手から円を故意に減らした政策です。