日本経済の現状は空気が抜けた車:タイヤも太いし全部ある

F1のタイヤ空気圧

日本は行き詰まっていると、誤認している新しい世代

「日本は行き詰まって終わり」と言い出す若い人。それは早合点です。

2020年の今まで経済は28年間不景気で、23年間デフレ不況で、国民の貧困と国際地位の低下は確かに続いています。

しかし、国家大変革や解体を言う前に、耳を貸しませんか?。

若者はどんな大変革にあこがれてる?

資本主義の中止、政府の解体、民営化、国民の入れ替え、道州制と自治体再編。円の廃止とビットコインへの移行、命の選別や人頭税なども。

でもねー、なぜそう極端なの。

修正で済むのに、打ち壊したり転覆させたり、ヤケクソですね。

やがて放火テロや、コロナ圧に屈する発狂や陰謀説の蔓延、人心崩壊も起きるでしょう。前回の世界恐慌は、世界戦争となりました(第二次世界大戦)。

日本に大変革は不要なの?

びんのふたが開かない時、さらに強く回し、叩き割り、火薬で爆破しなくてもよいはず。ふたを逆に回せばスッと軽い力で開きます。

強引に逆走するから、目的地から遠ざかるわけ。

どうしても凍傷が治らない、そりゃ今も氷で冷やすからですよ。

今やってる何が逆回しなの?

緊縮財政と消費税増税です。

「日本はもう終わり」と叫ぶ者は、緊縮財政と消費税をやめろと叫びましたか?。

ないはず。「きんしゅくざいせい」なんて初耳でしょ。

事態は単純なわけ?

極端なダイエットをしながら、「もう動けない、体力の限界、全ては終わり、我が未来は完全に閉ざされた、天は我を見放した」と言い出す。

そう言う間にメシ食えよと。原因は断食です。

メシを食わせまいとする妨害者を見極め、倒せばよいのです。

そいつ以外を倒そうとして、カッカしないで。

日本は大爆発したレバノンほど手詰まりじゃない?

レバノンでは2020年8月3日の大爆発の前、3月にドル借金のデフォルトが起きました。

レバノンは商品の生産力がないから、お金の自由が利きません。生産力不足だとインフレ率が上がりやすく、自国通貨の発行を少なくせざるを得ません。

危険物を遠くへ運ぶコストを惜しみ、放置するうちに爆発し、都市が壊滅しました。

国力とは生産力だと最近よく聞くね

主食をつくれるか、電動歯ブラシは、レーシングカーは。パソコンメモリー、デジタル一眼レフカメラ、温水洗浄便座、タンカーのスクリュー。電波望遠鏡、惑星探査機。

何でも内製化できる国だけが先進国になれます。中国や韓国は、この点で妥当な国家観を持ち、失敗しながら自国製品にトライしていますね。

生産力が高い日本で商品は枯渇しないから、お金を多くばらまいて裕福になれます。

でも日本は裕福でなくなったが

お金を発行すると滅びる式の、新興宗教のせいです。

日本が全くうまくいかない理由は、貧血状態の自国通貨

いつものこのグラフです。

新聞やテレビが大衆に見せないグラフ

日本の現状は、タイヤの空気が抜けたレースカーです。

ほう?

四輪ともペコペコのレースカーです。前は常勝だったのに、今では勝てません。

一応3着には入れる状態ですが、4位のドイツチームに抜かれそうです。

そう弱くもない日本チーム?

マシンの製造技術はあります。シャーシは丈夫で、エンジンの馬力はむしろ一番高いし。ブレーキも万全のセッティングです。日本人ドライバーの腕も確か。

ちょくちょく優勝できるポテンシャル(潜在能力)を秘めています。

ところが、四輪ともタイヤの空気が抜けていて、スピードが上がらないのです。

タイヤも太いし全部ある。一式が完備して。でも空気だけがない。

タイヤの空気が少ないとどうなる?

タイヤの空気圧は乗用車が1.7キロ以上で、F1カーは1.4キロなど低めです。低めがよいとしても、大気圧以下の0.6キロにでも減ると、ヨレヨレでスピードが出ません。

パンクほどではなくても、足元が重くてタイムが伸びない日本チームです。

これつまり、タイヤの空気みたいにお金が抜けて、庶民のサイフがしぼんだ意味です。

庶民のサイフがペコペコのヨレヨレで、買い物のスピードが上がらない。

補充だけで正常化するのに、話を広げすぎる若者たち

タイヤの空気圧が敗因と気づけない者は、妄想へ旅立ちます。

パーツを軽量化、シャーシの構造や素材も変え、排気管の抵抗を変更し、車体の色も塗り替え。空気抵抗を減らすための、風洞実験をやり直したり。

ドライバーを外国人に交替、練習コースや契約法も変えたり、スポンサー選びも厳格に。トップを解任して社屋を建て替え、本社をシンガポールに移したり。

あげくに「行き詰まった」とスタッフ一同嘆いて、さじを投げるわけです。

さじを投げずに何をやればよい?

タイヤに空気を入れたらよいのです。

それ以外をいじるのをやめて。

なぜタイヤに空気を入れずにがんばる?

日本チームだけが、新興宗教の「三つの宗派」を信仰しています。

「タイヤに空気を入れると、エンジンに吸い込む空気が減り、混合気が濃くなる」。

「タイヤに空気を入れると、入れた空気を後で返せず破綻し、子孫がツケを負う」。

「タイヤに空気を入れると、体積130倍でハイパー爆発して、サーキットは地獄」。

とりあえず誰かがサクッと空気を入れないの?

空気を入れたらジ・エンドと信じる人ばかりで、空気が議題にあがりません。

なぜ勝てないのか皆で嘆き、チーム解散や身売りを予想し嘆き合い、改革や革命へと走るグレート・リセットで基盤ごと壊して消えます。

日本は全てが行き詰まったかにみえて、一個の信仰が全てを狂わせているだけです。その一個は財政再建こと、プライマリーバランス黒字化目標です。
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