消費税を減税するデメリットは何→貧困問題と財政規律を検証

新聞は軽減税率

消費税減税のデメリットは、実はひとつもない

2020年8月のお盆が終わり、後にずれた夏のツクツクホウシが鳴く直前に、与党の大物議員も消費税減税を言い出しました。逆に、増税を言う知識人もいます。

減税のデメリットは、特殊な受益者以外にはないお話です。

消費税はそもそも必要なの?

国家には不要です。

理由は、国家には通貨発行権があり、国税は財源ではないからです。

その証拠に、消費税導入と増税の計4回とも、法人税減税と同時でした。福祉に本当に使うなら福祉は充実するはずが火の車で、高齢者も障がい者も次々殺害されています。

上げた消費税は、下げた法人税の穴埋めに使い、タックスヘイブンへも流れました。

 

法人税の穴埋めって何?

企業利益の金づるに、庶民のサイフがあてられました。政治献金の返礼金づくりが目的でした。平成の詐欺ブームの一環といえます。

庶民のサイフのお金を、上場企業の株主にみつがせる所得移転が消費税です。

情報弱者は知識人に食い物にされ、上級国民が逮捕されない時代に変えられています。

国が出費するお金の流れを、国民は誤解している

国家財政の本来の順序はこうです。

1. 最初に国債を発行して自国通貨を用意し、予算を執行する
2. インフレ率を追跡調査して、その年に徴税する規模を決める
3. 年末に徴税して、自国通貨の余剰なだぶつきを減らして締める

成果= 国債発行は徴税より額が多く、オーバー発行分が経済成長となる

正しい財政では、国民が爆買いへ向かう兆候をみながら、インフレ率をモニタリングし、寸前までお金を発行するわけです。正常な財政規律です。

なのでデフレ対策の減税案と聞いて、「財源はどうする」と頭によぎれば、その人は何もわかっていません。国の資金を、飲み会の会費と混同しています。

そこがいきなり壁だもんなあ

ひっくり返った、間違った順序はこうです。

1. 最初に徴税して、国民が持つ自国通貨を集金してため込む
2. ため込んだ財源の規模をみて、予算を決めて執行する
3. 税収が予算に届かない時は、苦肉の策で国債発行して補う

成果= 徴税額だけを使う往復ピストン運動なので、経済成長が毎年ゼロになる

ひっくり返った順序の何がいけない?

経済成長が毎年ゼロになります。

成長ゼロの国なんて、地球上にあるんかーい

独立国には通貨発行権があるのに、お金がないないと泣く、寒いギャグです。

「人が走ると勢いで足が動かされ、動かされて走るのだ」式の思考障害です。足が地面を押す推進力が話に出ない。

支障のもうひとつは、徴税額の目標に根拠がない点です。

それってメチャメチャ致命的じゃない?

正しい順序なら、インフレ率2パーセントに届くまで通貨発行して国民の資産を増やし、インフレ率4パーなどに上がる前に、造幣を減らすか金利を上げるかします。

不景気なら減税、好景気ならスルー。極端に好景気すぎると増税。

「経済成長すること」が財政規律だと、衰退は起きません。

税で国の支出をまかなうという、逆転だとどうなる?

税金を何円集めるかは、およそであれ数字があるはずですね。

数字が、先行パラメーター(人が決断する変数)の数字と一致するのは、不合理です。

うーん、文系にはわかりにくくて

「この昼に必要な弁当の量は、この昼に食べた弁当の量で決まる」。論理の悪循環です。

最終金額を最初に決めるなら、必要額の根拠が出せません。

何円の税金が必要か、決め手がないわけ?

その結果、人は何を始めるか。

税をとれるだけとる勘違いに走ります。

財源論の欠点は、財政規律が私物化される宿命

近年は年60兆円の税収です。これをあえて、財源論の間違った方法で考えます。

・減税 = 税負担は楽だが、子育て支援金は少なくて苦しい(子育て以外も)
・増税 = 税負担は苦しく、子育て支援金は多くなり楽ちん

財源論だと、減税しても増税しても、一長一短で成り立ちますね。

財源論は、タコが自分の足を食べる方式です。多めに食べても少なめに食べても、体重が同じになるからどっちでもよくて。

気が向けば多く食べ、気が乗らないなら少なく食べ、気まぐれに向かいます。

財源論だと、税金をいくらとるかが感情まかせになります。

税金が何円でも同じなら、結果に犠牲は出ないの?

景気が、そっちのけになります。

やっぱり?

「景気をよくするため」の規律が消えます。結果論や出たとこ勝負。知ったことかと。

難しい話だが、少しみえてきた気も

数学が得意な人ならわかる「求める数字」が「与条件の数字」と同じ堂々巡りです。

計算ソフト『MS-Excel』の「循環参照エラー」に似て、答を元にして答を出す感じ。

その結果、税金を適度にとる加減の目標が消え、とりたい金額ありきへ転倒します。

重税が年々ひどくなるわけか?

前年よりも多くとる目標が立ち、税収の記録更新が官庁の目標になります。

庶民を締め上げる快感など、上級国民のマウンティング本能と混線します。

「人々を貧困に落とせば、黙って言うことを聞く」。

「泣きつくやつらを蹴飛ばすのは、気持ちよすぎ」。

消費税率を上げるほど、公務員にくらべ民間給与を下げられます。職業差別や階級闘争と混線するのが消費税です。

戦争の主因は貧困だから、日本人を好戦的に変えるのも増税で可能です。

実際にそうなってきたみたいな

官庁批判を受ければ、報復の増税で生活レベルを下げさせられます。

少子高齢化を口実に、庶民の首を吊らせることも容易だしバレない。

税で人々を手玉に取れるわけ?

消費税10パーセントの時、新聞を8パーセント軽減としましたね。新聞社の売上減を防いでやって恩に着せ、政府批判を甘く書かせる「てなづけ効果」が言われました。

当時は優遇される新聞社への批判ばかりでしたが、消費税は新聞業界を倒す威力を持つ、景気の急ブレーキだという理解が重要です。

誇り高い新聞社も増税で新聞が売れなくなるから、為政者の靴をなめて延命しようと当然考えます。さらに増税すると、新聞社員が首を吊る番だし。気持ちがわかる。

確かに新聞社を倒産させるメリットないし

少し前に、税収の最高記録を達成した発表がありました。

本来なら快適性を求めるエアコン役の税金なのに、部屋に氷が張るほど冷やす力の新記録樹立が目的化し、武勇伝へずれた脱線です。

軽減税率で借りがある新聞社は、税収記録づくりで国民が亡くなり企業も倒産した、その実態を紙面に書けません。軽減の恩を裏切れず、ジェノサイドに加担せざるを得ない。

消費税はなぜ不要なのか、もう一度

独立国には通貨発行権があり、お金が2倍必要なら、2倍発行するのが正解です。

足りないから泣いたり、殺し合ったりせずに、政府がボタンを押して出します。

発行した通貨は、政府の借入金ではなく自己資金です。

税金は財源ではないのです。

コロナ給付金は普通国債で円を追加発行しました。何の破綻も起きず、国民は命をつなぐことができました。

その新発行した円を、消費税や自動車税で直ちに回収し、経済成長させまいとしたのは、「税収の数字で記録達成」「財務省の出世競争」「国民を弱らせ支配」が目的です。

記事→ 国税とは何か

記事→ 消費税とは何か

悪用される消費税の動画

消費税を減税すると、代わりの財源はあるのか頭をよぎる人は、国の財政を学び直しです。税を財源づくりと思う間は、国を壊す力にしかなれません。
Photo: by Elijah O’Donnell on Unsplash