消費税の減税案を喜ばない日本人:強い思い込みの誤解が障壁

カーレース

消費税減税につきまとう無意味なジレンマ

「消費税を減税しろ、廃止しろ」という意見が国内に増えました。

「少子高齢化時代に、消費税で国の財政を立て直せ」と叫んだ人まで、10パーセントに上げる時には「増税は今はだめ」と言い出しました。「今は」の条件つきですが。

意見は一枚岩ではないようで?

消費税を減税せよという意見は、大きく2タイプあります。

ひとつは「消費税は超インフレ防止」派です。

もうひとつは「消費税は国の財源」派です。

消費税は超インフレ防止という論理は?

日本には通貨発行権があるから、消費税は不要である。

消費税を廃止すれば、デフレ不況を終わらせられる。

するとGDPが上がり、税収はむしろ逆に増える。低所得層を死なせる悲劇も消える。

でもいきなりゼロも何だから、まず5パーセントに戻して、2000年代の不況に戻そう。

消費税は国の財源という論理は?

日本にはお金が足りないから、消費税は必要である。

消費税を取らない限り、国の財政は破綻してたいへんなことになる。

しかしさすがに今のタイミングで増税すれば、景気がさらに悪化する。

だから延期すべきだ。

3パーセントの方がはるかに合理的だし♪

どちらも不満ですね。日本の消費が伸びた頃で、貧困問題が特になく結婚が多かった時の消費税は、3パーセントでした。物品税の廃止と引き換えたことを思い出しましょう。

日本を倒したのは、5パーセントに上げた1997年でした。

人類史上最長の不況が今も続いているらしく

最近、金やダイアモンドに高い税をかけろという声がありますが、これは貧困が言わせた不満の声です。かつてのコンセプトは、金やダイアモンドを中流以下の人も買える底上げだったじゃないですか。結果的に大勢が買ったんですよ。

後に富裕層と貧困層の所得差を広げる格差社会を進めてから、富裕層が貧困層を見下すうちに、ひそかに国力が落ちました。今や5Gの通信ノード(端末や中継機器)のブランドもなく、他国に機材を頼る状態ですね。国づくりを自力でできなくなってきて。

5パーセントだと、東日本大震災の頃の貧困に戻るのがやっとで、回復が小さすぎます。8パーセントは2014年で、この頃から飢え死にや無理心中が目立ちました。

リア貧や餓死者の呪いがない頃の、3パーセントが縁起もよさそうですね。

5パーは国民の誤解との妥協か

消費税を減税してなお5パーセントかけるのは、国民感情への配慮かも知れません。国民もまた財源論を信じて、国の成り立ちを誤解しているからです。

ネットに出回る意見を読んで回ると、多くの国民は次の感覚です。

「日本が浪費をやめずに国庫にお金がない以上は、税率を上げて介護や子育てや教育費の不足をまかなおう」。

「今後は景気は悪くなるしかなく、消費税を上げない甘えもたいがいにしろ」。

いやね、これ完全に間違いで、景気が悪いのは消費税のせいなんですけど。論理の悪循環ですよね。国民自身が貧困方向へ引っ張る原動力になっていると、よくわかります。

国民がものすごい力で、日本を倒そうと必死ですよね。打倒ニッポンて感じ。

本来の消費税はどんな機能?

消費税の機能は、国民の念頭にある思いとは逆の性質です。

国民の手から貨幣を減らして貧困化させることが、徴収する目的です。

どんな時に故意の貧困化が必要?

大勢が爆買いして店の棚が空っぽになり、物価上昇で日本がいよいよおかしくなったスーパーバブルの時です。消費税で消費を冷やして、買い物をやめさせます。

「皆の者、お金の使いすぎをやめい!」。

という強権発動が、消費税の存在意義です。

「こらこらこら、買うな、買うな」と。

そういう陰の副作用があるとかじゃなくて、それだけが目的なのです。元々。

ということは?

消費税0パーセントが正常思考です。

人口が多くて内需国である日本、国保以外の福祉が行き届かない自己責任主義の中途半端な日本では、消費税は常時かけないのが適切でしょう。

ある程度残しておく未練は、財源論という異常思考の継続を意味します。

消費税を熱中症と凍傷の関係で考えよう

消費税の上げ下げの道理はこうです。

景気が良くなりすぎた時は、増税します。国民の手から、貨幣を減らします。

景気が悪くなると、減税します。貨幣減らしをやめます。

それだけのこと?

物が売れすぎなら増税。

物が売れないと減税。

別の何かにたとえると?

景気を気温で考えてみましょう。

ミーンミーンと暑い日が、好景気。カンカン照り。

シンシンと振る雪の日が、不景気。凍てつく夜。

暑い真夏には熱中症になるから、クーラーを入れます。冷やす機能が増税です。

寒い正月には風邪をひきそうで、クーラーを切ります。冷やすのをやめると減税です。

他のたとえだと?

手にやけどをした時には、氷で冷やします。アイスノンとか。氷が増税です。やれば景気が冷えます。

手にしもやけやあかぎれ、凍傷が起きた時には、お湯につけたり手袋やカイロで温めます。これが減税です。やれば景気が温まります。

注意してください。普段はどちらが正しいかという、固定した正解はないのです。こうするのが正解だけど、今は逆をやるべきだという、そんな話じゃないですよね。

考えたこともなかった

普段はとりあえず冷やすのが正しくて、いざ特別な場合だけ温めるべしという、そういう話ではないのです。消費税は、上げも下げも平等な国税です。どうしても上げにくい時に限って、特別に下げようという、その感覚は勘違いです。

上げることが本命で、例外の時だけ下げるなんて変でしょ。

熱いと冷まして、冷たいと温める。普通のその感覚を持てないのですかね。

普通の感覚を。

今は異常。

消費税は単なるエアコン?

普段は、冷まして冷まして、冷まし続ける。例外の時だけ温める。物ごとに、そんなのおかしいでしょ。

おかしい考えにこり固まっている、その宗教的な思想を財源論と呼びます。

車のスピードで考えてみると

どこでも時速180キロで常に走るべきだけれど、どうしても上げきれない狭い路地では、例外的に40キロに落とそうという、そんな話ではありませんよね。

維持したい目標が180キロに決めてあり、場合によっては残念だが不本意ながら速度を落とす、そんな理屈ではなくて。

スピードを上げて上げて、とことん上げたくて、下げたらまずいから上げ続けろという、その手の目的意識は車にはないのが普通です(ドラッグレースは別)。

上げ下げは等しく重要です。消費税もまさにそれです。

上げるも下げるも平等なら、マイナスの消費税もあり得ますね。マイナス7パーセントの消費税なら、20個500円のタコ焼きでお支払いは465円です。

店に戻す35円の財源は?

政府自慢の貨幣プリンターに決まっていますよ。通貨発行権です。

240兆円の政府予算を、290兆円に増やすだけの話です。

増やせばたいへんなことが起きない?

実は起きるのです。

みんながお金に苦労しなくなり、景気が目に見えて上がります。企業は投資を始めます。潜在的失業者に就業の声がかかります。貧困や売春女子社員の時代と、さよならします。

貧困ビジネスはおしまい。ブラック企業は肩身が狭くなり、ホワイト企業のラッシュ。

平成の憎しみ合いの気分は消えていきます。貧乏人をディスる愉楽は下火。

路上テロの計画者も、テロを中止してクラブへ遊びに行くでしょう。

「日本死ね」と言わなくなります。

マゾヒストタイプには、名残り惜しいでしょうけど。

税率を下げたのに、税収の金額は増えます。これを自然増収と呼びます。

経済が熱いと増税して冷やし、寒いと減税して温めます。寒い時に増税して冷やした凍傷が平成日本で、笑い話なのに笑わないのは財源論の信仰です。
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