日本の問題は山積みではなく大きい問題がたった一個あるだけ

コンテナ山積み

日本国内に解決すべき大問題が、いったい何個あるのか

日本には解決すべき問題が山積みの宿題で、どこから手をつけるか、気が遠くなります。あまり考えたくないような。

実は日本に問題は山積みせず、たった一個あります。

百個くらいありそうだけど

2008年に雑誌が休刊しました。『主婦の友』。1917年(大正6年)に創刊した老舗で、おそらく関東大震災(大正12年)も特集したでしょう。91年間の発行。

昔から本屋さんにある人気雑誌が、平成以降に次々と消滅しました。消えても題名を保持するために図書コードに籍を残し、廃刊でなく休刊と呼ぶ業界慣習があります。

ただし人気漫画以外に復活はまずなく、編集部は解散してバックナンバーの原稿や資料も捨てられます。往年の歴史は途絶えます。

日本の苦難といえば

一方、日本最大級の苦難は、東日本大震災のあれですね。

福島第1原子力発電所のメルトダウンです。旧ソ連、現ウクライナ共和国のチェルノブイリ原発よりも放射性物質が多く出た、人類史上最悪の原発事故です。

福島の爆発事故のショックで、ドイツは方針を180度変えて原発ゼロを目指し、今や電力を原発国フランスから購入しています。

福島県のあの近所の家は、家財道具が入ったままゴーストタウンです。心労で亡くなった方も少なからずいて。また2020東京五輪を「放射能オリンピック」と呼ぶ外国の悪口を許しています。1964年から56年ぶりの夏大会なのにひどい。

そろそろ本題?

福島第1原発が爆発した原因は、『主婦の友』が休刊になった原因と、同じ原因です。

「何ですって?」。

「どういう理屈なのよ」。

「紙の本が売れず、発電所が壊れる、両方が同じ原因だなんて」。

どちらも節約で死んだのです。

主婦の友と福島第1原発とも、出資者からカットされた

雑誌も原発も、どちらもカットです。

雑誌は、読者が本代をカットしました。

原発は、政府が堤防代をカットしました。

不要品扱いされた?

雑誌『主婦の友』は読めば楽しくても、読まずに生きていけます。無駄な出費として買われなくなり、発行部数が減り休刊になったのです。

一方の福島第1原発は、堤防の工事費を日本政府が惜しみました。原発は、震度7のゆれで原子炉がバリンと割れたかは不明でも、直接の破壊原因は非常用電源が津波をかぶり、冷却装置がストップして原子炉のオーバーヒートとされます。

停電から復旧するまで時間をかせぐ、非常用エンジン発電機の燃料タンクが津波で吹っ飛んで、海水に浮いたカメラ映像があります。アチャーって感じで。

結果の地域汚染は、想定外の一言で終わったが

太平洋沿岸は地震多発地帯とわかりきって、津波の想定は電力会社と政府に実は以前からありました。記録によると、福島原発を囲む堤防をうんと高くするグレードアップ計画が古くからあったのです。

でもいつ来るか不明の津波に、お金を使うのはもったいない。無駄な工事に国民も怒り、利権だとバッシングしてきそうで、計画を却下しました。事業仕分けです。

出たあ事業仕分け!

経費節減で福島県はやられました。人生に似て、少し惜しんで大損するパターン。一例は任意保険に入らない車の運転です。事故れば逃げちゃえと。

『主婦の友』の休刊と福島第1原発の爆発は、ともにお金の節約、不景気で起きました。

出費を節約したら、まさか国がつぶれるとも知らずに

「お金がかかるって?、ならどんどん出せ」となる時代には起きない悲劇です。

「お金がかかるって?、もったいないから削れ削れ、もっと節約励行」が悲劇。

日本は今、皆が心がける節約で自滅中です。

そうは言うけど

「でも節約は自分を守るから、何がそうさせたかが問題でしょ」。

「読者や政府に節約させた、真犯人が別にいるでしょ」。

「本が売れないよう、原発が壊れるよう、仕向けたやつがいる」。

ヘイユー、そいつは誰なんだ?

犯人はデフレ不況です。デフレーション、経済縮小です。不況で不景気。

日本に唯一ある大元の問題は、デフレ不況なのです。

デフレ以外の山とある問題は、デフレの結果です。

結果をいじってもだめ。

もう22年も、日本に同じ問題が延々とあり続け、長い足踏みです。

結果なら他にいっぱいありそう

雑誌と原発以外にもひしめいています。水族館が消えるのも、過労死の多さも、オレオレ詐欺ブームも、大阪の落ち込みも。上司のパワハラも、一家無理心中も、高齢者宅への強盗も、全てデフレ不況が原因です。

給食費の不払いも、河川の氾濫で住宅が水びたしも、通販の送料無料騒動も、路上無差別テロも放火プチブームも、デフレが黒幕です。

日本にお金がないの?、金欠ってこと?
「金の欠如が、諸悪の根源である・・・」(マーク・トウェイン)

実はそれが重要な焦点です。お金がなくなる現象が起きる国と、起きない国があります。お金が底をつく財政破綻が起きない運命の、少数の特定国があります。

何と日本は、お金が絶対になくならない世界的なエリート国です。

日本の国家の金欠は、実は演技なのです。お芝居です。

でも日本国にお金がないから不況なんでしょ?

いい質問です。「日本のお金」「国のお金」という表現はあいまい語なのです。

「政府のお金」と「国民のお金」という反対語があり、厳密に区別が必要です。

お金が絶対になくならないのは、政府なのです。では、後の展開をお楽しみに。

日本にはたった一個の問題があり、他の問題を派生させ、問題が山積みしているぞと国民を絶望させています。たった一個の問題は、デフレ不況です。
Photo: 日本女子経済119番