コロナ後の世界で、日本だけGDPが回復しない
「こんなに頑張っているのに、なぜ日本だけGDPが回復しないのか」。
最近ネットで見た、ニュースのタイトルです。
「ワクチン接種その他で、世界は新型コロナから回復すると予想され、景気が戻ってくるきざしがある」。
「ところが日本だけは、7番底へ下落する気配がある」という観測です。
ニュースは歯切れの悪い説明に終わりました。
なぜ日本だけGDPが上がらない?
緊縮財政と消費税増税を続けているからです。GDPを故意に下げているからです。
緊縮財政の説明をもう一度?
緊縮財政とは、国内のお金を故意に減らして、経済を低落させる政策です。
日本列島を動物のオリにたとえると、中に置くエサの量を年々減らす政策です。
なぜそんなことをやる?
お金の動きを止めれば、お金が減らずにたまるという、日本の迷信です。
国が支出しなければ、財源が温存できるぞと。
これが間違いなのは、各国の政府には通貨発行権があるからです。
政府は自在にお金を発行して、自在に増減できます。国がお金を使う時に、政府が発行して全体量を増やして投じる方式なのです。
国が支出するたびに、国民はどんどん裕福になる。
裕福になりすぎた者の、余剰金を間引く回収が税金です。税金は財源ではない。
日本はコロナの前から壊れ、コロナに責任転嫁した
他国は新型コロナが始まってから、積極財政と売上税減税をさらに進めました。
コロナで下がるGDPを、自国通貨の発行と減税で回復させています。
イギリスもフランスもドイツも、中国も韓国も。
日本以外はお金をどんどん増やしてた?
各国は自国を繁栄させるために、普段から積極財政で統治します。国民が所有するお金を毎年増やすよう、政府が自国通貨を着々と出し続ける正攻法です。
そうして良性デマンドプル型インフレ率を2から8パーセントへ保ち、物価上昇より所得上昇が高い適正インフレの範囲に入れて、実質賃金を年々上げていきます。
日本はやらなかった?
けんめいに逆をやっています。
2019年10月の消費税10パーセントで、貧困自殺や過労死の3度目の急増が起きました。
コロナ後もさらに増税して国民を貧困に落とす予定を、内閣は何度も宣言しています。
つぶれゆく日本経済なのに、国民は黙ってるだけ?
ダイアモンドプリンセス号以降のコロナ騒動で、国民みんなで日本の貧困理由をコロナに責任転嫁しました。コロナの直前までは、台風や温暖化のせいにしてきて。
さらに前には、国民の努力が足りないのだと、互いに非難し合いました。「上司は馬鹿、部下はサボリだから経済が落ちた」として。
でも、世界で日本の労働者に限って、馬鹿でサボリだと信じますか。
日本の労働者がナマケモノのカス、人間のクズだから、こうなったのか?
もっと前の理由づけは、「子どもが減ったから経済も落ちて当然だろ」でした。
子どもが減った国は20カ国以上あり、日本以外はGDPが躍進していますよ。
日本はコロナ後の復興で、最も伸びる国だと言われるが
コロナが終わった時、人民元をじゃぶじゃぶ出し続けた中国は、別格の強さです。
日本も二人勝ちの一員になると、国際社会は予測しました。
緊縮の日本がなぜ伸びると予測できる?
日本の経済棄損は自国通貨を故意に減らして、国の何もかもがマヒして崩壊するように、国策で仕向けてきた自殺行動です。
往年のこの自滅をやめれば、すぐに上向くとわかりきっているから。
優れた国民労働と、まんべんなく強い生産力が、江戸時代以降そろっているから。日本でどうしても作れない商品カテゴリーは、非常に少ないからです。
シリコンウエハーから小型ジェット機、亀の子たわしから小惑星探査機まで、全部作れる国です。レースのオートバイは、世界四強の四メーカーとも日本で。
国産品が豊富なほど国内は商品に満ちて、政府は自国通貨をより多く発行できる、当たり前の原理です。商品が枯渇しなければ、お金が多くても余らないから価値が落ちない。
今後も自滅を続けたらどうなる?
今は自滅の最中なので、「この頑張りでなぜ日本だけGDPが回復しない?」と皆で首をかしげています。
そのがんばりが、逆走だからです。
反対向きにがんばっても、悪化するスピードが上がるだけ。
具体的に何が反対?
平成の一連の改革は、全てが景気を下げるデフレ圧でした。景気の過熱時に、経済を急冷させる作業がぎっしり詰まっています。
お金を発行して使うと必ず経済は上がります。だから経済を下げたい時は、お金の発行を減らして財政を緊縮します。
その緊縮を、景気が下がりすぎた平成中盤から、24年続けています。
栄養失調でやせた時に、解決策として断食を目指した、ひっくり返った奇行です。
日本経済の下落は、西洋人の国際陰謀ではなく、日本人がお金を誤解して起きています。
解決は簡単で、びんのふたの逆回しをやめて、正しい向きに回すだけ。やることは多くはなく、たったひとつです。
たったひとつとは、ずばり何?
財務大臣と財務省とで、お金を追加発行します。
日本列島にあるお金を、あり余るほど増やして、適度にだぶつかせます。
機械のボタンを手の指で押して。
誰も汗をかきません。足首をくじいたり、腰を痛めたりもまずない。
お金を出せば天罰が下りそうで怖いけど
ほら、来た。
その信仰のせいで、24年間も貧困まっしぐらなのです。
日本に財政問題はないのに、絶対にあるとの迷信にしがみつき、どこまでもどこまでも、際限なくビンボーに落ちています。
どこまでも、どこまでも。
いつまでも、いつまでも。
結果が凶と出ても、学習せず、性懲りもなく。
日本人は世界で一番ガンコ。
それで日本経済は宗教的と言うわけか?
女性たちが次々と首を吊ったり、線路に飛び込んでいます。親族や知人が若くして死んでしまった人とか、いませんかね。
企業は製品が売れず低迷し、社長が交代し外資ファンドに身売り。有名雑誌は次々休刊。当たり前のことが起きているだけ。現実に目を向けることが大切です。
日本を良くするには、いっぱいやることがあると言う人は、何もわかっていません。
やることはひとつだけ?
世界がやっているように、自国通貨を発行して、不足したカ所にばらまく知的作業です。
動物のオリで、エサを減らすのをやめて、増やすのです。