デ・ステイルは、近代デザインの重要な芸術運動です。
純粋抽象のモンドリアンも加わっていた、オランダ発のモダンアート。その運動の有名な建築家リートフェルトが考案したのが、この赤と青のイス、レッド・アンド・ブルー・チェアです。
モンドリアンを立体にしたという解説があるだけに、直線だけで構成された特異なイスです。黒い部材の木口をイエローに塗ることで、大きくイメージアップしている点からも、色彩の塗り分けがとても重要なデザイン要素になっています。
このイスは座ってみると、機能的にたいしたことはないし、アーロンチェアのような人間工学的なウリは感じられません。その代わり、見た目の美しさが世にもまれなものとなり、今もいくつかのメーカーから販売されているロングセラーです。