大型の絵画を縮小してTシャツにプリントすると、細部がつぶれやすくなります。もっとゆるい優しい絵もいいなと感じて、このシリーズです。
絵の具のキャンバス絵画に何度も出てきたキャラクターを、再びアレンジしています。少女のような少年のような、一人の子のちょっとした日常の体験を絵にする。その目で表情を出しています。
このシリーズは、第3期の『午後の気がかり』を発展させたもので、強いトーンではなくパステル調とし、テンションの下がった癒し系になっています。もっとも抽象系なので、とっつきはアートに慣れた人向きかも知れません。
なお、絵は全て立体です。筆で色を塗る手順ではなく、奥行きを持った物体を電子空間に置く、ちょっとややこしい工程なので、思いどおりにいかない部分が出てきます。そこに妙味が出るなど、少し陶芸に似たところがあります。