プロコフィエフのバレエ曲『シンデレラ』をモチーフに、現代美術にしたものです。
彼の曲は近代、現代にまたがるアブストラクトな作風です。その顕著な特徴である「キュート+サスペンス」「ねじれる変転」などを、バレエの舞台美術、つまり背景の様々なビジュアル装置類のスケッチに表し、Tシャツにプリントしたものです。
造形はスケッチの線を立体に置き換えるにとどめ、通常なら商用としてありえないような怪異な画で通しています。アートTシャツはリラックスした余興的なものが普通ですが、ここでは逆に尋常でないテンションに仕立てています。
バレエの第二幕、城の中でくり広げられた宴もたけなわ、シンデレラと王子が意気投合し、互いの感情も高まった締めくくりの『ワルツ・コーダ』。その時突然、宴が断ち切られて大時計が舞台に現れ、宴の客たちは仰天しシンデレラは混乱します。
柱時計が舞台を支配する、その直後の場面です。