現代美術とCGアートの謎と疑問に答えるQ&A もくじ
電子美術館のQ&A

1 まえがき

二十一世紀国際地方都市美術文化創造育成活性化研究会
2012/1/20

――どういう内容ですか?

美術家が、実際に他人から受けた質問に答えた、たくさんの記録を元にした問答集です。世に出回るアート情報を、「それ実は俗説だよ」「よくあるウソだよ」と詳しく説明して回り、芸術の根っこ部分を読者に入れ知恵します。

――よくある美術入門の本とは、何が違うのですか?

従来の美術入門書は、作品の社会背景や美学のウンチクを並べて、学んでいく解決法でした。有名作品の鑑賞法をひとつずつ覚えるアプローチ。それに対してこの懇談は、創作する側のインサイダー情報を切り口に、作品がどういう心理で作られるかに重点を置いています。そして世間の鑑賞の仕方が、おしなべて見当違いである実態を明かします。見当違いが起きる原因も、細かく説明します。

――美術を勉強する学術書とは違うのですか?

学問ではありません。質問は美術家の心の中にもしつこく、ずけずけと踏み込みます。特に従来は美文で飾られ、ぼかされてきた「傑作と凡作の分岐点」「優れ作品の何が優れているか」に徹底的に斬り込み、世間に出回っている早合点や誤解釈を次々とくつがえします。

――名画名作を神扱いして終わる、よくあるパターンではないでしょうね?

美術家を見上げて尊敬してみせたり、見下ろして茶化してあなどったりせずに、皆が煮え切らない思いの疑問点を明らかにして、かゆいところに手が届く言葉を与えます。この方向は世界初かも知れません。話の順序は、前回の一部を今回に積み上げ、だんだん細かいテーマに入っていきます。前の話題を伏線にして、後の話題へと進みます。途中を飛ばさない方が、流れがよくつかめると思います。

――どういう人が読むべきですか?

(1)印象派のゴッホはわかるが、立体派のピカソ以降はわからないという、日本全国津々浦々の人々。(2)ゴッホ展に行ってはみたが、その何がどう芸術なのか、うまく言えずにいる自分に気づいてしまった人。

――美術なんて、どうでもよい人も多いと思いますが?

実はそういう人は欧米には少なく、日本に多いのです。そこに気づいて勉強し始めたら、困ったことが起きます。(3)美術がわかる本を読んだら、逆にモヤモヤが増えて、肩すかしされた気分の人。(4)遠回しの話はいいから、要するにゲージツって何なのか、ズドンと的を射て欲しい人。(5)世の中を何でも知る割には、美術に限って通論から一歩も出ないまま、池上さんになりたい文化人。

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